市販

事業・製品情報

当社の市販営業は、営業所、サービスステーション(以下、SS)などで構成される独自の販売・サービス網によって支えられている。その歴史は、この販売・サービス網を駆使して、自動車部品のアフターマーケットなどの新しい市場を開拓してきた歴史でもある。当社は創立後間もなく、電気洗濯機の販売に取り組み、その後、カーヒーター、スパークプラグの登場でアフターマーケットでの販売・サービス活動を本格化させた。さらに、カークーラーの積極的な販売・サービス活動の展開は、その普及に大きな弾みをつけた。その後も事業所用クーラー、携帯電話、カーナビゲーションなど、新たな市場の開拓にも挑戦を重ね、常にニーズに適応した製品を提供しつづけている。

1949
12月
日本電装株式会社設立、東京・大阪に出張所開設
1950
5月
電気洗濯機発売

一般消費者に最も近い市場での販売活動を始める。

当社の開発したドラム回転式の電気洗濯機は、それまで主流となっていた攪拌式の電気洗濯機に比べて品質が優れていた上、消費者の求めやすい価格を設定したことが好感をもって迎えられた。一時は市場でトップシェアを占め、「デンソー」の知名度を一挙に高めた。

当社では、売り上げの増大に対応して、名古屋洗濯機営業所を開設するなど営業拠点づくりを行うとともに、全国的な販売組織の整備にも取り組んだ。

1958年7月、電気洗濯機の製造販売権を愛知工業(現・アイシン)に譲渡した。

電気洗濯機発売
デンソー洗濯機の広告(1955年)
1953
3月
東京・大阪出張所を営業所へ昇格、福岡・仙台出張所開設(これ以降、国内に拠点を設置)
1954
8月
SS制度発足

1954年に策定した会社五ヶ年計画でも「販売・サービス網の充実」を重要施策として掲げ、社内体制の整備を一段と進めるとともに、同年8月にはSSとして24店を指定し、全国の販売・サービス網の整備を本格的に開始した。

SS制度発足
デンソーサービス店(1955年頃)
丸型ヒーター発売

1953年に独自に開発した角型カーヒーター(当時の商品名は「ルームヒーター」)を発売。自動車メーカーへの直納品としてではなく、オプション用品として輸送業界などへの販売活動を展開する市販営業がスタートした。1954年に発売したボッシュ社タイプの丸形ヒーターは、性能も向上し、予想外の反響で2,128台を完売した。

丸型ヒーター発売
カーヒーター謝恩セールポスター
1957
5月
トランクタイプのカークーラーを販売し、タクシー事業者に拡販
1958
西鉄バス向け、バスクーラー(日本初)を販売
1959
スパークプラグを国内に販売開始

ボッシュ社との追加技術提携により、スパークプラグの生産を開始。デンソースパークプラグとして本格的な全国販売を開始した。

スパークプラグを国内に販売開始
デンソースパークプラグ発売披露(1959年5月)
ダッシュタイプのカークーラーを販売

トランクタイプより低価格のダッシュタイプを開発し、「アルプスの冷気をさそうデンソーカークーラー」をキャッチフレーズに宣伝活動を展開し、一般乗用車への普及を図った。

1963
日本電装市販部品輸出開始
デンソーサービス特約店(以下、SSS)制度発足

アフターマーケットにおいて、市販品の拡販だけでなく、直納品として自動車に組み付けられて市場に出た製品のサービスについても、素早くきめ細かい活動を展開するために、「市販小地域配給拠点制度」を打ち出し、営業拠点およびサービス店のさらなる拡充を図っていった。SSについては大規模化・多店舗化を進めるとともに、傘下にSSSを配置していった。

1972
TECS冷凍車としてトヨタからデンソー冷凍機を販売

1970年に小型トラック用の冷凍機を開発し、これを搭載した冷凍車が、1971年4月にトヨタ自動車から発売された。これを契機に、物流省力化に寄与するシステム「TECS」(TOYOTA Easy Carry System)が生まれ、1972年にTECS冷凍車として発売された。そして、1987年にはヤマト運輸向けの冷凍システムを開発し、クール宅急便専用車に搭載された。

1973
スポット空調機インパック、インスパック発売

1972年、空調技術を応用して事業所用クーラーを開発。1973年には商品名をインパック、インスパックとして、トヨタ自動車販売・トヨタ産業車両販売店を通じて本格的に発売した。

1980
グローバルにディーゼルサービス網(SD店)構築
1994
斬新な縦キー配列の携帯電話「T204(ツーフィンガー)」発売

1989年の自動車用コードレス電話から始まり、1994年にはIDO・セルラー向けとして発売したツーフィンガーが、世界最小・最軽量を訴えるジャイアント馬場のテレビコマーシャルで一世を風靡し、一挙に携帯電話市場で「デンソー」が認知されることとなった。

斬新な縦キー配列の携帯電話「T204(ツーフィンガー)」発売
「T204(ツーフィンガー)」
1997
冷凍機を海外(欧州)で初めて販売

1997年に全社方針として「海外市販の強化」が打ち出されたことに伴い、欧米主要市販メーカーのベンチマークを行い当社独自の世界市販戦略を立案・展開した。カーメーカールートとはWin-Winの関係を維持することに加えて、独自販売ルートを開拓するという二本柱で、デンソー海外拠点への展開・浸透を図るために市販グローバル会議の開催も開始した。

2000
国内冷凍機シェアNo.1
国内拠点を販売会社化

国内市販のネットワーク体制を見直し営業力をアップさせるため、当社支店・営業所と一部の機能販社およびデンソー出資サービス店などを合併し、同時に販売会社化した。

2001
ETC発売
2002
1月
デンソーブランド「クリーンエアフィルター」発売
2009
「車載用プラズマクラスターイオン発生機」発売
2010
5月
交差点診断機能付デジタコ・ドラレコ一体機「DDD-100」発売
2012
4月
国内販売会社を統合
2014
真空でワインの酸化を防ぐワインセーバーを発売
2018
5月
脇見、眠気・居眠り、姿勢崩れを検知する「後付ドライバーステータスモニター」発売
12月
後付け装着可能な「ペダル踏み間違い加速抑制装置」発売

高齢者を中心とするドライバーのペダルの踏み間違い事故が大きな問題となる中、本製品をトヨタ自動車と共同で開発して発売。

2019
1月
社有車管理に適したフリートオペレーションサービス「mobi-Crewsサービス」開始

通信型ドライブレコーダー、テレマティクス端末も同時発売

4月
デンソーセールス・デンソーテン販売・デンソーテンサービスを統合し、デンソーソリューション設立