安全

サステナビリティ

創業以来「安全」を心がけていた当社であるが、経営の最優先となった原点は、1969年の安城粉塵爆発事故であった。この事故を契機に、対策本部(技術・救護)が設置され、安全衛生部設立のきっかけとなった。この悲惨な事故を二度と起こさないという決意のもと、「安全衛生基本方針」や「安全のデンソー」の標語が制定され、法より厳しい社内基準「デンソー安全衛生環境基準(DAS:Denso Anzen-eisei-kankyo Standard)」が次々と編纂された。爆発防止はもとより、安全の柱とした、①設備、②作業、③ひとの安全化を、現在まで順次進めてきたことが当社の安全の歴史となった。

1969
9月
安城工場爆発事故発生

参照:第1章 創業の時代(1949-) 8.安全のデンソー (2)安城爆発事故

10月
「安全のデンソー」標語制定
「安全のデンソー」標語制定
12月
安全衛生部設立
1970
5月
安全衛生基準(DAS)を制定
安全衛生基準(DAS)を制定
総則編・安全編・衛生編・環境編・作業編からなる「DAS」
爆発火災防止活動展開
9月
安城工場爆発事故一周年社長通達
1973
課別無災害表彰開始
1979
地震対策の実施

1978年に発生した宮城県沖地震を契機に防災会議を設置し、東海地震へ備えて全社を挙げて対策を開始した。東海・東南海・南海地震が同時に発生する連動型地震(南海トラフ地震)の発生が懸念され、2013年以降は対策内容を見直した。

1982
10月
池田クレーン重大災害発生

再発防止として、クレーン自動停止装置を取り付け、近接で作業するときはクレーンを停止させることを全社に展開し、安全を確保した。

1988
3-3活動

管理・監督者が部下を見守る場として「3-3活動」を展開した。一日に3箇所、一箇所につき3分間、立ち止まって作業方法や行動、職場の安全を観察し指導改善する。2007年には部下とのコミュニケーションを重視した「対話3-3活動」へ展開した。

1995
地震対策総見直し
1997
3S(スリー・エス)活動

災害の低減を目的に、切るべきスイッチ(SW)およびSWを切る正しい手順を明確にし、この活動を「3S活動」として全社に展開した。2007年には3S責任者を各部に置き、3Sの意義と基本動作を浸透させるため、「みんなでやる3S」として活動を強化した。

3S(スリー・エス)活動
3S活動
2005
6月
内閣総理大臣賞(国民安全功労表彰)幸田製作所受賞
重点災害リスク特定評価活動
2011
震災リスク対応ワーキンググループ活動
2012
グループ会社重大災害防止強化
2014
設備リスクアセスメント導入
2021
12月
デンソー継承館開館

デンソーの原点、品質の原点、安全の原点を展示し、社員一人ひとりが、それぞれの原点に立ち返り、次世代に継承する襷は何かを自分事として考えることができる場を開設した。

デンソー継承館開館
継承館に展示している、安城工場爆発事故の原因となったファン