第2章 勢いを蓄える(2003~2018年)

序文

2001年中国のWTO加入により外商投資環境がさらに開放され、日本の自動車業界に中国投資ブームが巻き起こった。デンソーも流れに追随し、中国事業プロジェクトを始動させる。2003年、熾烈(しれつ)な競争に直面したデンソーは他の地域での経験を活かし、中国全般の事業を統括する地域本部——電装(中国)投資有限公司を設立。グループの資源が効果的に統合され、業務が徐々に規範化、システム化されていった。投資公司という「ブレーン」を得て、デンソー中国は南部の市場のさらなる開拓に成功し、また現地の技術開発力を強化して、中国を網羅する全方位的なネットワークを構築していった。デンソー中国の事業は着実に発展し、模索探究の中で力を蓄え、さらなる飛躍のための準備が着々となされていった。