3. 電装智能科技(上海)有限公司(DNST)の設立
1. 会社沿革
電装創智信息技術有限公司の設立

2002年6月、株式会社デンソークリエイトが出資し、電装創智信息技術有限公司を設立した。同年10月からソフトウエア委託開発業務を開始し、12月には開発基地として上海市張江高科技園区(上海市張江ハイテクパーク)に「開発センター」を開設した。2004年9月、業務のさらなる最適化のため、開発センターとテクニカルセンターを統合し「ソフトウエアセンター」を開設した。2008年10月に「ソフトウエア企業」の認定を取得し、12月に「上海市サービスアウトソーシング重点企業」の認定を取得した。
電装(上海)信息技術有限公司へ社名変更


2009年4月、拡大する中国のカーナビシステム市場のニーズに応え、電装(中国)投資(DICH)の設計部門とのより緊密なソフトウエア開発体制を築くため、デンソークリエイトの日本本社は、カーナビシステムのソフトウエア開発事業に従事する電装創智信息技術の全株式を電装(中国)投資(DICH)に譲り渡し、その名称を電装(上海)信息技術有限公司(以下、DNSS)に変更。同年西安支社も開設した。
DNSSはその先進的な技術レベルが認められ、2009年12月に初回となる「上海市技術先進性企業」の認定を取得した。2014年12月にも再認定されている。2010年11月、CMMI(Capability Maturity Model Integration、能力成熟レベル)のレベル5の認定を取得し、その業務レベルの高さがさらに認められた。さらに、2013年9月、「上海市ソフトウエア情報技術サービス輸出重点企業」の称号を獲得した。
2. 電装(上海)信息技術有限公司、電装智能科技(上海)有限公司に社名変更
2019年、デンソー中国のソフトウエア事業を強化するという方針の下、電装(上海)信息技術有限公司はデンソー中国グループの中での役割を見直され、よりハイレベルな使命が与えられた。9月12日、「電装智能科技(上海)有限公司(以下、DNST)」に名称が変更された。この年はちょうど西安支社設立10周年であり、上海と西安の両方で祝賀式典を開催した。今では、ソフトウエア企業として、グループ内で中国地域のソフトウエアの統括および研究開発を担っている。自動車分野でのソフトウエアの重要性が日々高まっていくことに鑑み、DNSTはデンソーの中国におけるソフトウエアのリーダーとして、ソフトウエアでより素晴らしいスマートモビリティを実現すべく力を尽くしていく。
DNSTは2010年にCMMI5の認証を取得した。一貫してデンソーグループの基本理念、「時代の変化に対応、開拓と革新、品質を最優先、お客様第一主義」を掲げ、プロジェクトの改善を着実に推進する。コア技術のレベルアップに励むとともに、ソフトウエアの品質を厳しく守り、市場をリードするハイクオリティーな製品づくりに取り組んでいる。20年以上のソフト開発経験を持ち、デンソーのほぼすべての製品のソフト開発をカバーしている。さらに、デンソー流品質重視と中国式スピード開発を組み合わせ、中国語・英語・日本語でデンソーグループのソフト開発チームと交流し、自動車業界の一流のソフトウエア開発企業となり、自動車産業の革新とスマートモビリティ社会の創造のためにその力を注いでいく。
3. 電装智能科技(上海)有限公司設立20周年
2023年11月2日~11月3日、「与時聚競,贏響未来(時をつかみ、未来に勝つ )」をテーマに、電装智能科技(上海)有限公司(以下「DNST」)20周年の祝賀式典が上海(メイン会場)と西安(サブ会場)で盛大に行われた。DNSTの全従業員のほか、DNJP、DICHのトップおよび協力会社の関連部門ご来賓など二百人余りがこの度の祝賀式典に参加し、20年間のDNSTの数々の成果を一緒に振り返り、無限の可能性がある未来に向かってともに足を踏み出した。
式典では心を揺さぶる激しい音楽と眩(くるめ)くクールなレーザーが使用され、BOSSたちが登場すると会場全体が燃え上がった。意気揚々としたBOSSたちが共同で宣言する― 「DNST未来号、発車!」未来とはどのようなものか?DNSTは変革チームを設立して討議し、未来を「アジリティ、信念、挑戦、コラボレーション」という4つのキーワードで簡潔に表現した。上海の百人油絵創作やアカペラ版の『一起向未来(ともに未来へ)』を全員で歌い上げ、チームワークと無限の可能性を披露した。西安は4つのキーワードをテーマに、多部門が連携してミニフィルムを創作し、DNSTの未来に対する理解と憧憬(しょうけい)が込められていた。祝賀の機に、労働組合も「大手拉小手、一起向未来(大きな手が小さな手を引き、ともに未来へ)」というファミリーデーのイベントを開催し、DNSTの企業文化を上から下まで、従業員とその家族に浸透させた。
20年の歳月はDNSTの飛躍的な発展と進化を見届けてきた。アウトソーシング業務から始まったDNSTは、今ではDNのほぼすべての製品のソフトウエア開発を担当するようになっている。2010年にCMMIレベル5の認定を取得、2011年に社長賞で表彰され、2012年大規模なナビゲーションプロジェクトを短期間で見事に仕上げ、2016年には单一のHMI開発から大規模なECUソフトウエア開発へと大きく移行するなど、一つ一つの進歩がDNSTの卓越性の追求であり、絶え間ない革新の成果である。技術の先進性と市場に対する鋭敏さを終始保ち続けてきたDNSTは、これからも技術革新と品質向上に尽力し、さらに良質な製品とサービスをお客様にお届けする。
新エネルギー自動車が台頭する現在、デンソー中国の現地化と真の自主性を実現させるため、ソフトウエア開発を中心とするDNSTが、ますます重要な役割を果たし、国内外の団結できる力を結集して、挑戦へと立ち向かう。20周年は振り返りであり、すべての過去は未来に向かって挑戦するための底力と堅い守りとなる。20周年は展望であり、未来に向けて、DNST はまた未知なる旅路を探索していく。「アジリティ、信念、挑戦、コラボレーション」を中心に、DNSTは常に人を基本とし、技術をコアとし、時をつかみ、未来に勝つ。百年一度の大変革の中で、総智・総力、上も下も心一つに、輝く未来へとまい進する。