世界の仲間の物語

メッセージ

「グローバルデンソー」

今や世界有数のメガサプライヤーとなったデンソーを表現するのに、「グローバル」という形容詞は欠かせません。これまでの社史や一般書籍などでも、デンソーの積極果敢な「グローバル化」への挑戦を取り上げたものは数多くあります。

しかし、それらは「日本目線」に偏りすぎていなかったか。つまり、日本の本社を起点として世界各地域にどう進出し、日本発の世界戦略をどう展開していったか。そういう捉え方です。

確かにそれも重要な一面ですが、それだけでよいのか。日本から蒔かれた技術の種を受け取り、芽吹かせ、事業として開花させたのは、海外各地の現地社員です。今、そうした現地社員の第一世代が、大量にリタイアしつつあります。それとともに、大事なエピソードも歴史の中へ埋もれていき、「過去」にもならずに消えていきます。その前に、各地域における「デンソーの歴史」を編纂しておく。日本からの海外進出史ではなく、海外現地での成長と自立の歴史。実感のこもった物語を描き出せるのは、今を措いてはありません。

ここで描き出したかったのは、いつ何があったかという史実だけではありません。現地の皆さんがどう感じ、どう考え、どう行動を起こしたか、そしてそこにおける「想い」です。日本からの期待があるならば、さらにそれを上回る成果を出して見せよう。そういった現地の心意気と挑戦を、現地の人たちが書き綴る。それが次世代に継承すべき、海外各地域の誇るべき「歴史」ではないでしょうか。

この社史は、世界各地域の現地社員が編纂リーダーとなり、スタッフとなって制作しました。

「自分たちの歴史こそが、自分たちのアイデンティティであり、求心力である」

世界各地域の編纂リーダーたちが対話を重ねる中で、それが自然に固まってきた共通の認識です。それぞれの地域の歴史に誇りをもって、この社史は「世界の仲間の物語」と名付けました。

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