社会への価値提供プロセス

「世界と未来をみつめ 新しい価値の創造を通じて 人々の幸福に貢献する」
世界中の人々から信頼され、期待される企業であり続けるために、デンソーは、クルマの利便性・喜びを世界中の人々に届けるとともに、「地球環境の維持」、「一人ひとりが幸せで、安心・安全に暮らせる社会」の実現をめざしています。
そのため、創業以来受け継がれてきたデンソースピリットを全社員で共有し、デンソーならではの研究開発、モノづくり、ヒトづくりにおける強みを生かし、よりよい社会づくりに貢献しています。
この「Business to Society」の視点は、社会の持続的成長だけでなく、デンソーの企業価値の向上にもつながり、デンソーの持続的成長も支えています。

価値創造モデル

これまでの取り組み・成果

デンソーはこれまで、この持続的成長に向けたプロセスを回しながら、常に社会に新しい価値を提供し、社会とともに成長を続けてきました。
「デンソーグループ2020年長期方針」に基づき、現在注力している「地球環境の維持」、「一人ひとりが幸せで、安心・安全に暮らせる社会」を中心に、これまでの成果や取り組み事例を紹介します。

環境分野

クリーンディーゼルエンジンを支えるコモンレールシステム

コモンレールシステムは、高圧にした燃料を蓄圧室に蓄え、電子制御でタイミングよくインジェクターから各気筒に最適の量を噴射するシステムです。高い噴射圧力で燃料を微粒化し、優れた着火性と効率的な燃焼により燃費を向上させ排ガスも浄化します。
各国の排ガス規制が一段と厳しくなり、燃料噴射量・タイミング・圧力に高精度な制御が求められる中で、2013年6月に発表したデンソーの2,500気圧システム(世界最高レベル【注】)は、従来比で燃費を3%向上、有害物質PMを50%、NOxを8%削減します。(いずれも最大値:デンソー調べ)
この2,500気圧システムに燃料の噴射ズレを見つけて最適の噴射量・タイミングに修正する「i-ART」を加えた新システムがボルボ車などに搭載されています。
また、デンソーのコモンレールシステムは、2012年からマツダの「SKYACTIV」に採用され、CX-5、アテンザ、デミオなどクリーンディーゼル車の環境性能を支えています。

【注】インジェクター、ポンプ、コモンレールで構成されるコモンレールシステムにおけるレベル(デンソー調べ2013年6月時点)

世界最高レベルの2,500気圧コモンレールシステム

次世代のエコカー“燃料電池自動車”向け製品の開発

デンソーでは、水素を燃料に発電して動く燃料電池自動車(FC)の普及促進に貢献する技術開発を進めています。
2014年度はFC監視ユニット、圧力センサ、水素充填ECU等を開発しました。また、パワーコントロールユニットやFC昇圧コンバータなどの高電圧・パワー系部品、冷却性能を大幅に向上させたラジエータや冷却ポンプなどの冷却系部品が、トヨタの燃料電池車「MIRAI」に搭載されています。
今後もハイブリッド車やガソリン/ディーゼル車で培った技術を活かし、燃料電池自動車の信頼性・性能向上とコストダウンの両立に貢献する製品を提供していきます。

バイオ燃料の実用化に向けた大規模実証の開始

デンソーは、バイオ燃料の実用化に向け、熊本県天草市に国内最大級となる20,000㎡の敷地で、微細藻類(シュードコリシスチス【注】)の大規模培養実証施設を建設し、2016年4月より稼働を開始。2018年度を目途に、藻から抽出したバイオ燃料の実用化に向けた要素技術の確立をめざします。

【注】成長が速く、丈夫で培養しやすいのが特徴で、デンソーが特許を持つ

安全・安心分野

衝突回避を支援する画像センサとミリ波データの開発

衝突回避支援等の安全製品のニーズは高まっており、今後急速に普及することが予想されます。
デンソーは、車両だけでなく歩行者を検知する画像センサとミリ波データを開発しました。2つのセンサの機能を組み合わせることにより、それぞれのセンサの特徴を生かし、車両前方の障害物をより早く正確に検知することを可能にしました。当製品は、トヨタ自動車株式会社の予防安全パッケージ「Toyota Safety Sense P」に採用され、現在、新型プリウスやランドクルーザーに搭載されています。
今後は衝突回避の対象を拡大させて、自転車や夜間の歩行者の検知も実現する製品をめざします。

QRコードとスマホで始めるトレーサビリティサービス

1994年に(株)デンソーウェーブ(当時は、(株)デンソーの一事業部門)がQRコードを開発して以来、QRコードは進化を重ねながら世界中に普及し、幅広い業種で時間・資源の節約に貢献しています。
直近では、QRコードとクラウドを活用したトレーシングで生産者から消費者までの流通を見える化した「Q-revo trace」サービスを立ち上げ、販売を開始しました。
誰が生産し、いつ出荷され、どのようなルートで届いたのかが、利用者のスマートフォンで簡単に確認でき、安心で信頼のおける商品を消費者に届けることが可能になります。

他社と連携した「グローバル交通安全プロジェクト」の展開

デンソーは、従来各国や地域で行ってきた交通安全活動に加え、三井住友海上火災保険株式会社と協働で「グローバル交通安全プロジェクト」を始動。まずはタイ、中国、日本において出前授業を開始しました。
交通安全は世界共通のテーマであり、各国や地域が抱える課題に応じて、継続的な啓発活動を行っていきます。啓発のターゲットについては、ドライバーだけではなく歩行者などの交通弱者にも焦点を置き、世界各国において出前授業を通した交通安全マナーやモラルの向上を図り、交通事故のない社会の実現に貢献していきます。