リスク管理

基本的な考え方

デンソーはグローバルな事業展開に伴い、多様化するリスクを最小化すべく、内部統制の一環としてリスク管理の充実・強化に取り組んでいます。
具体的には、経営被害をもたらす恐れのある事柄を「リスク(まだ現実化していない状況)」と「クライシス(現実化した緊急事態)」に区分し、事前にリスクの芽を摘む未然防止、クライシスが発生した場合に被害を最小化する迅速・的確な初動・復旧対応に注力しています。

推進体制

デンソーは、「リスク管理会議」を設置し、定期的にグループ全体のリスク管理体制・仕組みの改善状況の確認、社内外の環境・動向を踏まえた重点活動の審議・方向付けなど、グループ全体のリスクおよびクライシス対応を総括管理しています。また、クライシス発生時に迅速かつ的確に対応できるよう「クライシス・コミュニケーション・マニュアル」を制定し、事態判断、報告基準、報告ルート、社内外対応の基本等を明確にしています。
さらには事態の大きさや緊急度によって専門の「対策組織」を編成し、被害の最小化に向けて機動的に対応できるようにしています。
なお国内外の連結マネジメント会社および当社が筆頭株主であるグループ会社でも、(株)デンソーの主管部署や海外の地域本社のサポートのもと継続的なレベルアップを図っています。

リスク管理体制(平時)

クライシス発生時(有事)の対策組織

具体的な取り組み

リスクの把握と対応の明確化

デンソーでは自社にとってのリスクを常に把握し、被害の最小化と事業継続の両面からリスク管理を行っています。生命・信用・事業活動・財産に関し、発生頻度と影響度から「42のリスク項目」を選定。それぞれに主管部署や各リスクの影響度・発生の要因・事前予防策・初動/復旧対応などを明確にし、未然防止、初動・復旧対策の強化に取り組んでいます。リスク項目は、社会で問題になっているテーマやデンソーでのリスク発生の頻度・影響度などを考慮し、適宜見直しを実施しています。

日本における取り組み

(1)社員への浸透・啓発活動の拡充

リスク発生の未然防止とクライシス発生時の被害の最小化には、社員が日頃からいかにリスクを意識し、かつクライシス発生時に適切な行動がとれるかが重要です。(株)デンソーおよび国内グループでは、社員のリスクの理解促進・意識向上に向け、さまざまな啓発活動を実施しています。

具体的浸透・啓発活動[(株)デンソー]

2004年度~ 「リスク対応ハンドブック」 地震・火災・交通事故発生時の行動を明示。
全社員に常時携帯を義務付け
2006年度~ (株)デンソー管理職向け
「リスク管理研修」
新任の部長・工場長・事業グループ等の室長を対象に
リスク管理研修を実施
(2016年度受講者数:163名)
2008年度~ 現地法人経営幹部社員向け
「リスク管理教育」
海外拠点のリスク管理強化のため、現地法人の経営幹部として
出向予定の社員向けにリスク管理教育を実施
(2016年度受講者数:12名)
2016年度~ 国内G会社新任役員リスク研修 国内G会社の新任役員を対象にリスク管理研修を実施
(2016年度受講者数:24名)

(2)震災リスク対応の強化(事業継続計画の策定)

日本では、近い将来、巨大地震の発生が予測されています。㈱デンソーおよび国内グループでは、事業継続マネジメントの観点から、グループ全体の震災リスク対応策の強化(事業継続計画「BCP」の策定)に着手しています。BCPの対象を「有事におけるの初動から復旧に至るまでの行動の見える化」と「減災対応(重要インフラ対策、代替性や工場立地などの観点から調達上のリスクが高い部品への対策)」に捉え、有事行動マニュアルの策定や減災対応などに取り組んでいます。 
また「人命第一」の考え方から、社員および社員の家族も組み入れた浸透・啓発活動(初動対応訓練、「安否確認システム」訓練)を展開しています。

BCP:Business Continuity Plan
地震等の大規模災害により事業が中断した場合に、目標とする時間内に事業復旧を図り、経営被害を最小化するための計画。

主な取り組み(★印は(株)デンソーでの取り組み)

初動対応(避難・消火・救護)訓練の実施 毎年、製作所単位で建屋別に初動訓練(計78カ所)を実施。
「安否確認システム」を使った訓練 大規模災害時の社員の安否確認の迅速化のため、「安否確認システム」を導入。毎年2回、災害発生を想定し、安否システムへの登録訓練を実施 2012年からは家族間で安否を確認し合える掲示板を設置
情報伝達訓練 毎年、国内G会社と非常用通信機器を使った情報伝達訓練を実施
防災意識アンケートの実施 ★ 社員の防災意識の確認と課題抽出、およびアンケートを通した社員啓発を目的に毎年実施。(2016年度回答者数:約1,000名)
初動対応訓練
社員および社員の家族向け啓発資料 「我が家の防災マニュアル」

今後の取り組み

今後も引き続き、リスク発生の未然防止とリスク発生時の被害の最小化に向け、リスク管理の充実・啓発に取り組んでまいります。
特に2017年度は、リスク項目の管理状況を見える化し、事前対策(予防・初動)を強化していく活動を推進していきます。