社長メッセージ

“情熱と笑顔”を推進力に、
事業活動を通して「より良い社会づくり」に
貢献していきます。

直近の1年間は、国際社会において社会課題解決への道筋が合意されるイベントが多い1年でした。例えば国連総会での2030年に向けた国際社会全体の目標「持続可能な開発目標(SDGs)」の採択やG7エルマウ・サミットでの「責任あるサプライチェーン」宣言、COP21における2020年以降の温暖化対策の国際枠組み「パリ協定」の採択などです。これらの動きは、グローバル企業にとって、重要な意味があると思います。すなわち、今まで以上に社会課題への意識を高め、「より良い社会」を見据えて事業活動をしていくことを期待されていると考えます。

「クルマ社会」をとってみますと、今後も新興国を中心にますますクルマの保有台数は増加し、自由に移動することによる喜びや幸せを享受できる人々が増える一方で、温室効果ガスの排出量は増加し続け、交通事故で毎年200万人が命を失うと言われています。このような中、クルマの持つ「便利さ」「楽しさ」といった価値を最大化しつつ、温暖化ガスの排出や交通事故といったの負の影響を最小化することが、自動車産業の一員であるデンソーの使命であり、「世界と未来をみつめ新しい価値の創造を通じて人々の幸福に貢献する」という「デンソー基本理念」の実践そのものと考えています。デンソーはその指針となる「デンソーグループ2020年長期方針」に基づき、「地球環境の維持」と「安心・安全に暮らせる社会」の実現をめざして事業活動をすすめております。

製品開発においては、環境分野では電動化関連製品やエアコンシステムの省電力化など、省燃費に貢献する製品、また安心・安全分野ではADAS(高度運転支援)システムなど、交通事故を未然に防止する製品の開発を一層加速させています。製品開発以外でも、2016年6月に「デンソーエコビジョン2025」を発表しました。環境にやさしい素材の活用や省エネルギーにこだわったモノづくりなど、10の分野の行動を具体化し、CO2排出量の削減といった環境負荷を最小化することにとどまらず、新しい環境技術の創造や社員1人ひとりの環境に配慮した行動を通じて地球環境をよくしていくことを宣言し、チャレンジをはじめました。また交通事故のない社会の実現に向け、交通弱者に対して交通安全意識の向上を図る「交通安全プロジェクト」を、日本・タイ・中国で開始しました。

世界はめまぐるしいスピードで変化を続けており、これまで予想をしなかった新たな社会課題が次々と顕在化する中、事業活動の規模や存在感に見合った社会への貢献を行ってこそ、その存在が社会から認められると考えます。デンソーは、社会から信頼・共感され「なくてはならない存在」と思っていただける企業をめざし、これからも社会課題に正面から向き合い、社員1人ひとりが情熱と笑顔をもってその解決に挑戦し続けていきたいと考えております。そして多くのステークホルダーの方々との関わりの中で、社会に「善の循環」を生み出しながら持続可能性を追求してまいります。引き続きステークホルダーの皆様の変わらぬご支援の程、よろしくお願いを申し上げます。

2016年10月
取締役社長