DENSO ADAS / AD 安心できる、自動運転

松ヶ谷和沖×島下泰久

#6進化が進むHMI

自動運転と運転支援の違いは、人間の運転への関与の大きさです。ここで重要になってくるのが、クルマと人間のコミュニケーション。今、自動車の側が何をやってくれているのか、どこまでならやってくれそうなのかを、刻一刻と変化している状況を含めて、人間に正しく、直感的に伝えることが求められます。事故はたいていの場合、人間が「クルマがここまでやってくれるだろう」と思ったことを、クルマがやってくれなかった、つまり過信した時に起こるのです。

今後は、現在のクルマの状態を、人間が速やかに、正しく理解できるための、ヒューマン・マシン・インターフェイス(HMI)の重要度が、さらに高まってきます。現在は各社がしのぎを削って研究、開発を進めているところです。

一番難しいのはレベル3で直面する、自動運転中に何らかの理由で、運転が人の手に戻ってくるかもしれないという状態でのHMIのあり方です。完成度の高いレベル4、完全自動のレベル5になれば、乗員は室内で寝ていてもいいし、好きなことをして過ごすことができるでしょう。しかしながらレベル3では、ドライバーの意識レベルを、いつ運転が託されてもいいほどの、高い状態に保っている必要があります。ここでも、楽しさという要素がカギとなりそうです。飽きさせないこと、クルマに乗っているシーンを心から楽しませることなどができれば、それは可能になるでしょう。まさに運転を楽しいと感じている時に、絶対眠くならないのと同じように。

そのあとのステップとしては更に、HMIの標準化、共通化が求められてくると考えられます。ユーザが安全に自動運転車を使いこなすためには、世界のどの車でも、同じようにインフォメーションが伝わることが、非常に大切だからです。

これについては、徐々にひとつの方向に収束していくと考えられます。クルマの一番基本的なインターフェイスであるステアリング、ブレーキ、アクセルの操作方法は、今や世界のどの車でも基本的に変わりません。