DENSO ADAS / AD 安心できる、自動運転

松ヶ谷和沖×島下泰久

#3自動運転は
いつ実現するのか、
その障壁は?

自動運転について話す際、必ず話題になるのが「いつ実現できるのか」ということです。

技術的な観点から言えば、自動運転はすでに実現しつつあると言えます。レベル1、レベル2はすでに市販車にも幅広く採り入れられており、レベル3に関しても技術的には、すでに可能というレベルに達しつつあります。しかしながら自動運転の実現のためには、技術の進歩だけでは足りません。技術の成熟に加えて、社会的な受容性を備えることも、とても重要になってきます。

すでに市販されているレベル1、レベル2の自動運転を体験したことのある方には、まだまだ機械を100%信頼して、運転の一部を委ねてもいいは思えないという方も少なくないでしょう。ですが一方で緊急自動ブレーキと同じように、100%人間の意思通りの動作ではなくても、条件によっては非常に便利、快適、安全に貢献すると認識されれば、瞬く間に定着するかもしれません。

課題は、その意識のギャップを埋めることです。そもそもクルマ自体、運転ミスをすれば危険な一方で、安全運転すればこんなに便利なものはない、意のままに操ることができれば、こんなに楽しいものはない、という存在です。安全な範囲を拡大していき、より多くの人がより多くの場面で健全に楽しめるようになるならば、自動車の商品としての価値をより一層高めることになるはずです。

法整備については、社会の受容度の高まりと並行して進んでいくでしょう。時期尚早ではいけませんが、社会が求め、機が熟したと判断されれば、自ずと整備も進んでいくことになります。

一方でレベル5、いわゆる無人運転は、乗用車の自動運転とはまったく別のカテゴリーとして創出されると考えられます。運転手の居ないタクシーのようなものになるのかもしれません。これに所定の制限を加えたレベル4であれば、2020年にでも実現できそうです。一般歩行者、一般車は立ち入り禁止のゾーンを設けて、安全が確保された環境での導入が見込まれます。あるいは、時速5キロくらいでの自動走行で課題を洗い出し、改善をしてゆく。そして、それが受け入れられたら少しずつ速度を上げていく。そうやって社会の受容度を高めていくことができれば、十分に可能性はありそうです。