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デンソー、ITSスポット対応DSRC車載器を発売~ETC機能、交通情報などのITSスポットサービスに業界初のスマートフォン連携で対応する高機能・低価格車載器を開発~

2012年11月7日

 株式会社デンソー(本社:愛知県刈谷市、社長:加藤 宣明)は、ITSスポットサービスに対応しスマートフォンと連携するITSスポット対応DSRC車載器【注】を業界で初めて開発し、全国のカー用品店、約700店あるデンソーサービスステーションなどを通じて11月8日から販売を開始します。希望小売価格は、27,090円(税込)です。

<注釈>

【注】DSRC:Dedicated Short Range Communication(専用狭域通信)

 ITSスポットサービスは、主に高速道路で提供され、今後、拡大が期待されるITSの次世代サービスのことです。具体的には、道路に設置された路側機のITSスポットとクルマ側のITSスポット対応DSRC車載器との間で高速・大容量通信を行うことで、広域道路交通情報、落下物や道路合流など安全運転を支援する情報、ETC自動料金支払い状況などを画像と音声で表示し案内します。

 これまで、ITSスポットサービスを受信するためには、ナビ連携タイプDSRC車載器と対応カーナビとをセットで購入するか、音声のみの受信が可能な発話タイプDSRC車載器を購入するかの選択しかありませんでした。しかし、ナビ連携タイプは、同時にカーナビの購入も必要なため、高機能であっても高価であり、また、発話タイプは比較的安価ではあっても音声案内のみと機能が限定的であり、いずれも普及が進んでいませんでした。今回、デンソーは、業界として初めてスマートフォンとBluetooth通信で連携するDSRC車載器を開発し、対応カーナビがなくても、スマートフォンにより手軽にITSスポットサービスが受けられるようにしました。

 今回開発したDSRC車載器は、スマートフォンで専用アプリを起動しておけば、ITSスポットからの情報受信ののち、速やかにBluetooth通信でスマートフォンと自動で連携し、画像や音声をスマートフォンから提供します。高速道路の運転にはスピーディーな判断や運転操作が求められますが、刻々と変化する道路状況に合わせて、ドライバーに必要な情報を必要なときに、スマートフォンの操作なしに提供することで、より安全で、快適なドライブをサポートします。

 今回のサービスに対応するスマートフォンの機種は、Android OS ver.2.3以降およびver.4.0以降で、専用アプリはGoogle playより無償でダウンロードできます。

 デンソーは、交通事故のない社会の実現を目指し、技術・製品開発に取り組んできました。今後も、これまで培ってきた技術を活用し、ドライバー、歩行者をはじめとする、世界中のすべての人が安心できる、安全なクルマ社会の実現に貢献していきます。

スマートフォン画面イメージ

ITSスポット対応DSRC車載器 DIU-A050

仕様

外形寸法/重量 本体寸法 幅約70mm×高さ約17mm×奥行約97mm
アンテナ寸法 幅約28mm×高さ約10mm×奥行約29mm(コード長約3.5m)
本体重量 本体:約100g、 アンテナ:約63g
電源部 動作電圧 DC12V(10~16V)
消費電流 500mA以下(12V/25℃時)
配線 3線(+B、ACC、E)
ヒューマンインターフェース部 LED表示 処理OK時:緑色LED点灯(告知音と連動)
処理NG時:橙色LED点灯・点滅(告知音と連動)
告知音 内蔵スピーカーによる音声案内・ブザー音
カードコネクタ 全収納式
履歴確認 最大100件(音声案内)
環境仕様 保存温度範囲 -40℃~90℃
動作温度範囲 -30℃~85℃

以上