第1章 創立 豊星産業と日本電装との縁 1948~1979
3. 日本電装との合弁会社として豊星精密を設立
② 豊星精密株式会社設立


1976年、豊星電機は、昌原国家産業団地で年間4万~5万台の自動車用クラスタ(計器盤)類を生産できる設備の構築を推進し、日本電装と日韓合弁で「豊星精密株式会社」を設立した。
当時の豊星電機は、政府の国産化政策により、これまで輸入に依存していたコンビネーションメーターの開発に1974年に着手し、2年後の1976年にそれに成功し、約6カ月間の試験期間を経て実用化の段階に至っていた。
政府は、コンビネーションメーターの国産化によって年間約80万ドル相当の外貨の節約が実現すると予想しており、コンビネーションメーターの積極的な普及に向け、韓国で生産される乗用車および貨物自動車などの車種別に標準規格制定の検討を終えた。そして1977年1月、豊星精密は自動車用クラスタ(計器盤)を韓国で最初に生産し、韓国の自動車初の独自生産モデルである現代自動車「ポニー(PONY)」に装備された。

この時期豊星電機は、政府から自動車部品専門工場に指定され、政府の自動車工業基本育成計画に加えて現代自動車、起亜自動車などの活発な増産に支えられ、主要部品の技術革新と増産および新規投資を果敢に行っている。そして、1979年に計器盤の累計生産20万台を突破するなど、韓国の電装品市場を先導するメーカーとして台頭し始めた。