第3章 成長と成熟 通貨危機の克服とデンソー流の開始 2000~2017

3. デンソーの持ち分100%化

① 韓国でのデンソー持ち分拡張の流れ

デンソーは、1976年の豊星電機の設立から合弁という形で韓国の自動車部品産業に参画してきた。1997年~2001年の通貨危機の時期に流動性危機を克服して自動車部品の競争力を高めるために、当時の豊星電機は事業分割を実施した。
自動車部品事業部門を切り離し、デンソーグループがこの法人に資本を出資した。

2000年を基点に、デンソーは本格的に韓国で事業領域を拡大し始めた。豊星電機株式会社はデンソー豊星株式会社に、豊星精密株式会社はデンソー豊星電子株式会社に社名を変更した。

2013年には韓国拠点のデンソーの持ち分が増加するにつれ、デンソー豊星株式会社はデンソー・コリア・オートモーティブ株式会社(デンソー70.81%+アスモ 29.18%+一般少数株主0.01)に、デンソー豊星電子株式会社はデンソー・コリア・エレクトロニクス株式会社(デンソー100%)に、韓国デンソー販売株式会社はデンソー・インターナショナル・コリア株式会社(デンソー100%)に新たに生まれ変わった。

デンソー・コリア・オートモーティブのアスモの持ち分は、その後の2018年4月1日のデンソーとアスモの経営統合を基点にデンソーの持ち分99.99%となった。

2018年、デンソーの韓国拠点の3社は、経営統合を通して「デンソー・コリア」という名前で、70年のデンソーの歴史において新しい時代を迎えた。