4. デンソーのつくる未来
2017-2024
(1)新たな船出
- 2022年
- Reborn21の成果が品質や業績に表れ始め、当社は新たに歩み出すべき時を迎えた。100年に1度の大変革期の中、デンソーの大義をどう実現していくのか。2022年、新たな中期方針で改めてそれを示した。
100年に1度の大変革期、新型コロナウイルス感染症というかつてなかった大困難に見舞われる中でも、Reborn21の活動は、全社一丸となって2年間でやり切った。
最大の課題であった品質問題については、まだまだ油断はできないものの、納入品質・市場品質が向上した。企業体質面では、損益分岐点比率は着実に良化し、会社業績にも成果が表れ始めた。
全社的な変革は道半ばではあったが、次の飛躍に向けての土台は確実に固まりつつあった。
Reborn21を推進する基盤として、最重要と考えてきたのが、社内の「変革意識の醸成」であった。
これについては、2022年の社内調査で、約8割の社員が「変革に向けて行動している」「社会・お客様への貢献の視点で行動している」「品質意識が高くなった」と回答するまでに高まっていた。
新たに歩み出すための環境が整った。
Reborn21で築き直した経営基盤を土台として、変容した社会環境において、どう「デンソーの大義」を実現していくのか。
その検討・構想の進め方が重要であった。先行きが不透明な状況ではあるが、「将来の世界観」を改めて構築し直すことが、まずは必要と考えられた。
そこからバックキャストで、今どういう戦略が必要なのか、事業領域がクルマからモビリティ、さらにはインダストリー、ソサエティへと大きく広がる中で、当社はどういう事業領域に注力すべきか、といった根幹を定めていく。
こうした認識をもとに、2022年、当社は新たな経営の指針として、「2025年中期方針」を策定した。
創立以来培ってきた「デンソーらしさ」を大切にし、「世の中になくてはならない会社」を目指す。「当社にしかできない価値」を創造し、事業成長を通じて「社会課題の解決」を目指す。
その実現には、当社経営の新たな柱を、グローバルな観点から構築し直すことも必要と考えた。そして、それを「グローバル経営の5本柱」として提示した。
- 深掘り2025年中期方針の「目指す姿」
- 目指す姿として、当社は環境分野においては世界に先駆けて「環境ニュートラルな製造業」となり、社会づくりに貢献することを掲げた。安心分野においては、交通事故死亡者ゼロ社会を実現するとともに、安心な「空気質」を実現していく、とした。
- 深掘りグローバル経営の5本柱
- 2025年中期方針を実現する前提として、自立・自律して考動できる人・組織づくりが必要であり、実現力のプロフェッショナルを生み出す人づくりや変化に強く活力溢れる組織づくりを進めていくとした。その上で、下記を「グローバル経営の5本柱」と位置付けた。
- 揺るぎない強固な経営基盤の確立
- 世界一/世界初の実現を目指し、デジタルで仕事の在り方を変革
- 業界・パートナーと共に、成長と総仕上げをやり切り、事業構造を変革
- 業界全体を牽引し、「カーボンニュートラル」を実現
- 新領域での製品・ソリューションの提供を通じて事業成長を実現