第2章 南米事業を本格始動
1. NIPPONDENSO COMPRESSORES LTDA.(NDBC)の設立
(3) パラナ州クリチバ市での生産拠点設立

NDBCはリオデジャネイロ州、サンパウロ州、ミナスジェライス州などの気象条件、工業環境、部品調達、インフラほかを総合的に検討し、1980年5月にパラナ州クリチバの工業団地10万㎡を購入した。翌1981年4月に第1期の工場建設に着手し、8月にNDBC本社をサンパウロからクリチバに移転、12月に独特のレンガ造りの建屋が完成した。
テスト操業を経て、1982年6月にコンプレッサーの生産を開始、7月からGM・ブラジルへの納入を開始した。ウォッシャポンプの生産も計画した。


1982年12月 平野 史
同年12月4日には、パラナ州知事、工業大臣をはじめ、得意先カーメーカー、合弁相手の豊田自動織機から来賓を迎えて工場の開所式が行われた。当日は好天気に恵まれ、ブラジルと日本の国旗が張られた会場には、南米の鮮やかな花々が飾られた。式典は神父の祈りで始まり、デンソー本社平野史会長がNDBCのオープニングを宣言した。