2. DIINが販社から多機能な地域統括拠点へと転換
(5)集中型機能ハブサービスの開始
地域ハブ機能
2012年、DIIN(デンソー・インターナショナル・インド)は地域機能を立ち上げて変革の道のりを歩み始めた。業務効率化とコスト削減に向けた集中的なアプローチの始まりだった。集中調達機能導入の目的は、インドのグループ企業(IGC)のために原材料の購入を効率化し、全体にわたって材料と部品のコスト削減を促進することだった。共通サプライヤー会議の開始によって地域の協力体制がさらに強化され、業務提携先とのより強固な連携が促進された。
大きな節目となった2013年には、DIIN調達によって第1回インド地域ビジネスパートナー会議が開催され、CPSコスト削減の取り組みに焦点が当てられるとともに、重要な支援がサプライヤーに提供された。その後の数年間は、革新と卓越に対する揺るぎない取り組みが行われた。2015年、デンソー・インドでは生産革新の取り組みが強化され、特にDNHA(デンソー・ハリアナ)第2工場で複合事業立ち上げへの支援が行われた。
未来を見据えた「DANTOTSU」工場プロジェクトのもとで、デンソー・インドは現調化とサプライヤー支援を通じて社内部品の競争力を強化する多角的なアプローチに取り掛かった。革新的な1/N機械に代表される自動化の推進は、効率性、費用対効果、スペース最適化に対するデンソーの取り組みを明確に示すものだった。
同時に、地域調達・物流イニシアチブが大幅に拡大・強化された。ミルクラン拡大イニシアチブ、GST(物品・サービス税)導入後の倉庫統合の取り組み、梱包標準化活動は、物流効率化とコスト削減に対するデンソーの尽力を反映するものだった。
コーポレート部門は、地域の方針とガバナンスの基準を定める上で重要な役割を果たした。2009年の法務部の設立は、競争法順守とコンプライアンス規範イニシアチブの導入と相まって、倫理的実践と規制順守に対するDIINの尽力を明確に示すものとなった。
事業計画活動では採算管理に重点が置かれ、最終的にはインド社長会議でインドグループ会社全体の経営陣に連結報告が行われた。経営企画・コミュニケーション部では、DIIN経営管理会議、方針管理イニシアチブ、地域サステナビリティ経営の取り組みが開始され、環境保全と企業の社会的責任に対するDIINの尽力が際立った。
経理(FA)チームが主導する総合財務管理イニシアチブにより、税法の円滑な適用、正確な決算、保険の最適化が保証された。セキュリティ管理対策や出荷トレーサビリティのためのシステム開発を含む情報システム(IS)の強化により、技術の進歩と業務効率化に対するDIINの取り組みが裏付けられた。
戦略的イニシアチブと協調の努力を通じて、DIINは自動車業界の変革を先導し続けている。
