CAREER-LIFE

2022.12.26

大切なのは自分自身を信じること

── 本気で世界一を目指す木村が語るデンソーの環境

次世代モビリティに欠かせないセンサー類を製造するAD&ADAS製造部で製品を検査する設備の立ち上げを担当する木村 雅和。入社1年目から工場のライン立ち上げを任され、ボトムアップの改善提案を行うなど精力的に働く彼の原動力は、自分の力を最後まで信じ抜くこと。彼の仕事観とデンソーで実現したい夢に迫ります。

この記事の目次

    環境は人を変える──世界一を目指せる場所を求めて

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    「一番になるための努力に限度なんてない」

    学生時代に身をもって学んだその教訓が、私をデンソーに導いたのかもしれません。

    思い起こせば、大学受験のときのこと。志望する大学への合格に向けて、自分なりに確信を持って受験勉強をしていました。周りからは合格は厳しいから志望先を変えた方がいいとも言われましたが、自分のことは自分が一番わかっていると思い、自分を信じて進んだ結果、第一志望に合格できました。そのときに、自分を信じることの大切さを実感しました。

    努力を継続する大切さを教えてくれたのは、大学に進学してからはじめた躰道(たいどう)でした。躰道とは武道の一種で、体軸の変化を使って攻防を展開する武道です。簡単に言うと、空手にバク転やバク宙などの三次元の要素を組み合わせた比較的新しい武道です。はじめたきっかけは先輩からの勧誘で、断りきれずに何気なく部活に参加したという感じでした。そういうこともあり、モチベーションも低く、しばらくはまともに稽古にも参加していませんでした。

    ところが大学1年の秋、躰道の全国学生大会で他大学の演技を見て、自分の気持ちに変化が起きました。部員は全員参加だったので、私も遊び感覚ながら観覧していたのですが、優勝校の演舞のあまりの美しさに魅了され、熱い気持ちが込み上げてきました。

    「あの舞台で、一番かっこいいと思ってもらうのが自分たちでありたい」。

    その日からは毎日、稽古に励みました。これまでの遅れを取り戻そうと、他大学の合宿情報を調べ、その大学に連絡を取って、参加できる合宿はすべて参加させてもらいました。大学4年になる頃には、本当に優勝できるかもしれないと思えるくらいのレベルまで来ていましたが、大学最後の大会は準優勝に終わりました。キャプテンとして、晩年ビリのチームを準優勝まで導けたことは自信につながりましたが、それ以上に悔しさが残りました。

    悔しさを抱えたままではいられず、大学院への進学のために引っ越した愛知県でも躰道を続け、全日本大会で悲願の優勝。しかし、正直、どのチームよりも努力してきた自負があったものの、ギリギリの優勝でした。“一番”は、どこまでも突き詰めてこそやっと得られる結果。現状に満足せず、努力をし続けることが何より大事なのだと気づかされましたね。

    だからこそ、社会人になっても何かの“一番”になりたいと思っていました。一番を目指せる環境、自分の限界を押し上げてくれる環境。そんな環境が、世界初を何度も実現してきたデンソーにはあり、ここでなら自分自身を高め、挑戦の幅を広げていけるはずだと思い、入社を決めました。

    結果にこだわり、前向きに楽しく働く

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    入社後は、AD&ADAS製造部に配属され、検査生技課で生産ライン用の自動検査装置の立ち上げを担当しています。

    自動運転の実用化が進む中、車体の周辺環境を把握し制御するためのセンサー機器の重要度はますます高まっていて、デンソーでも続々と新製品の開発が行われています。自動検査装置は、それら製品の不良品を市場に絶対に流さないようにするために、ソフトウェアの視点、電気の視点、性能の視点など、さまざまな項目で厳しく検査する装置となります。今後、検査が必要な生産ラインがどんどん増えていくからと、会社からも期待されています。

    仕事の中でとくに意識しているのは、前向きに楽しみながら結果を出すこと。当たり前ですが、会社で働く以上は結果にこだわることが大切だと思っていて、QCD(品質・コスト・納期)の観点で、お客様に「安心安全で高品質な製品を、1円でも安く、安定してお客様に届ける」ことを意識して仕事をしています。しかし、仕事は自分の時間を使って取り組むもの。どうせやるなら、明るい気持ちで前向きに楽しくやるほうが良いですよね。

    また、信頼しあえる関係性・チームを築くためにも前向きな気持ちで仕事に取り組むことは大事。
    気持ちは周りに波及します。前向きな人がひとりでもいれば、きっと周りの人にも「自分も頑張ろう」と思ってもらえるはず。

    仕事はひとりだけでは進められないことばかりですから。

    普段から楽しく、協力し合って仕事をしていれば、いざというとき互いに力を貸してあげたいと思いあえる。

    そういう関係があってこそ、良い結果、良い製品が生まれると信じています。

    困難に立ち向かってこそ、得られる経験もある

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    私は2022年12月現在5年目ですが、1年目に経験したことが今の自分に大きく影響を与えています。

    配属後すぐに担当したのが、ある新製品を生産するために立ち上げるラインへの自動検査装置の導入。そのラインは日本とアメリカで立ち上げることになっていたため、上司はアメリカへ長期出張に行き、私は日本に残り、ひとりで導入を任されることになりました。いきなり太平洋のど真ん中に放り出されたような気持ちでした(笑)。不安を感じる一方、自分ならやれると思ってもらえたからこそ任されたのだ、という自覚が勇気になっていましたね。

    毎日、アメリカにいる上司と電話してやるべきことを聞いたり、他のラインを担当している先輩たちにも助けてもらったりしながら、何とかひとりでやり遂げられたことはとても良い経験になりました。

    さらに、「若手の意見であっても会社が受け入れてくれる」という手応えを感じることもできました。

    会社の方針で、自動検査装置の中に新しい検査装置を追加してくれ、という指示があったのですが、実際に装置を追加したところ、そのラインで一製品を生産するためにかかる時間(サイクルタイム)が目標時間より上回ってしまう状態になりました。どうにか時間短縮しなければならず、解決策を模索することに。

    毎日、さまざまな部署の方々に協力してもらい、試行錯誤しましたが目標時間には到達できませんでした。分析を進めていったところ、コストをかけて高スペックのコンピューターにグレードを上げるしか方法がないことが判明。何とかできないものかと考えた先に、「そもそも追加装置が必要なのか」と原点に立ち返ってみることにしました。一つひとつ整理していったところ、自分たちのラインについては追加装置がなくても問題がないことがわかり、その事実を上司に伝えたところ、上司らがちゃんと議論してくれ、最終的にはその追加装置は不要という判断に至りました。

    正しい事実と判断材料をそろえることができれば、若手であっても意見をちゃんと取り入れてくれる。その実体験が、さらなる自信につながりました。

    自分が信じることで可能性はどこまでも広がる

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    私は何か思ったことや気づきがあったときに、そのときの感情や考えをメモに書き出すようにしています。

    これは妻の影響でもあるのですが、「思っていることを書き出して、それをつなげていくと、実際に自分が真に思っていることが見えてくる」って言っていて。それを聞いてから、自分も内省をするときに、納得いくまでノートに書き出して思考を整理するようになりました。

    メモの中でも印象に残っているのが、配属先発表のときのこと。配属先発表では、新入社員全員がホールに集められて、一人ひとり順に名前を呼ばれ、配属先部署を言い渡されます。自分はたまたま希望していた部署に配属が決まったのですが、中には自分と同じ部署を希望しながらもそれが叶わず、その場で涙を流した仲間もいました。

    「そうか、自分が選ばれたからには選ばれなかった人の想いを背負うつもりで、全力で頑張らないといけない」

    そのときそう思って残したメモは、今でも辛くなったときに、自分を奮い立たせるために見返すようにしています。

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    私の目標は自分の仕事をなくすことです。

    生産技術は生産性を追い求める職種と考えています。生産技術を担う立場としては、極端な話、自分の仕事をなくすことが究極の生産性なのではないかと思っています。自分がいまやっていることをやらなくて済むような仕組みへ変え、自動化することで、自分の空いた時間をよりデンソーの価値創出に充てることができる状態にする。それこそ一番生産性の良い状態だといえると思っています。

    意識しているのは、こうした目標を口にするだけでなく本当に実現させること。文句を言うだけでなく、しっかりと結果につなげていきたいんです。

    絶対にできると信じ続け、成功するまで挑戦しつづければきっとうまくいく。

    そんな想いを持った仲間とともに困難に挑み、一緒に世界を驚かせていきたいですね。

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