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この記事の目次
2025年中期方針 振り返り
私たちは、2022年に、「2025年中期方針」を策定し、大きく変化する事業環境を的確に捉えながら、取り組んできました。
モビリティ領域においては、環境負荷の低減とともに、多様化するパワートレインへの対応が重要な課題です。デンソーはこれまで培ってきた省燃費・排ガス低減技術、そして電動化技術を基盤に、エンジン車、HEV、PHEV、バッテリーEV、さらにはFCEVに至るまで、幅広い製品をマルチパスウェイで提供し、こうした課題に挑戦してきました。また、SDV時代において、高度運転支援や自動運転など、クルマの知能化が加速する中、高信頼なADAS製品を通じて、交通死亡事故の低減にも寄与し、お客様のクルマの価値向上に貢献してきました。
さらに、農業やFAなどの新領域においても、モビリティ領域で磨いてきた技術を活かし、製品・サービスの開発を進めることで、お客様の価値向上や課題解決に貢献してきました。
こうした、お客様の価値向上に向けた取り組みを着実に続けた結果として、各領域において、当初の目標を達成するとともに、将来の成長に繋がる確かな布石を打つことが出来ました。
一方、私たちが取り組むべき新たな課題も明確になりました。先進安全や自動運転、SDVなど社会システムとの連携が求められる取り組みは、1社ではなく業界を超えて活動することが不可欠になりつつあります 。加えて、重要な変化がAIです。AIをお客様にとっての新たな価値を生み出す勝ち筋として組み込めるかが、今後の企業存続の明暗を分けると考えます。
2030年中期経営計画「CORE 2030」
これまでの取り組みは、確かな成果を生みましたが、同時に、環境の変化のスピードはさらに加速しています。 私たちが目指すのは、「モビリティ から広がる未来社会を人の可能性で実現する企業」として、創出する価値を高め成長につなげるために、進むべき新たな道筋、「CORE 2030」を定めました。
CORE 2030で掲げるスローガン は 、「磨いた技術で未来を拓く」です。
成長戦略
では、これからの5年で私たちが、自分たちの強みを活かし、「磨く技術」とは何か。「どのように未来を拓くのか」。
CORE 2030の中核となる3つの成長戦略についてお話しします。
第一の柱は、モビリティの多様化に応える「商品づくりの強化」です
モビリティは、エネルギー事情や産業政策、人々の暮らし方など、それぞれの国と地域の特性に根差しながら多様に進化しています。
この多様化の最前線で挑んでいるお客様の期待に応えるべく、どの選択肢においても必ず必要とされるコア技術を磨き、広げていきます。
具体的には、磨き上げてきたコンポーネントの鍵となる半導体の高性能化・省力化や材料開発などの基盤技術を、長年培ってきた「先端研究開発力」を活かし、さらに深化させていきます。そして、メカ・エレクトロニクス・ソフトウェアを融合した 「システム提案力」を活かすことで、各技術をお客様や社会のニーズに最適な形でシステム統合し、エネルギーマネジメントや高信頼なADASシステムなどに車両全体へと拡張していきます。
お客様の競争力につながる新価値の創出に挑戦するために、2030年までの5年間に研究開発費3.7兆円を投じ、電動化と知能化で2030年に現状から約2倍の売上約4兆円を目指します。
第二に、現場に宿る実践知とAIを融合した「モノづくりの革新」です
今まさに、AIは爆発的な進化を遂げています。AIはすでに、デジタルの世界にとどまらず、ロボットやモビリティと融合し、フィジカルな領域へと広がり始めています。この変化は、AIが実装フェーズに移行したということであり、現場の力でモノづくりを磨き続けてきた日本の製造業にとって、自らの強みを最大限に引き出し、創出する価値を飛躍的に高める、またとないチャンスです。
私たちの現場には、「高品質で高効率なモノづくりの力」があります。そこには人と仕事に宿る膨大かつ模倣困難な実践知があり、それらはAI時代に私たちが持つ新たなる資本とも言えます。この資本があるからこそ実現できる開発プロセスや生産現場に実装するAIの開発を進めており、飛躍的な生産性向上と、人の働き方を変え高付加価値業務へとシフトしていきます。
こうした人とAIの進化への挑戦を進めており、2027年竣工予定の愛知県西尾市の善明南新工場で実現します。
日本で生まれ、現場で磨かれたモノづくりの力を圧倒的な水準まで高め、世界のモノづくりの景色を変えていきます。
最後に、新たな価値創出をけん引する「人づくり・パートナー共創」です。ポイントは「モビリティ領域の新たな共創モデル」、「拡大貢献領域でのパートナー連携」、「人づくり」です
今、世界では、カーボンニュートラルやサーキュラーエコノミー、資源・エネルギーの安全保障など、国や地域を問わず共通して解決すべき課題が山積しており、デンソーは、これらの課題解決にグローバルで取り組んできました。さらに、モビリティが社会に新しい価値を提供し続けるには、こうした課題に企業の枠を超えて取り組む必要があります。
例えば、走行中非接触給電システムは、電池や航続距離といった電動化の制約・限界を突破し、モビリティのあり方を変える可能性がある技術ですが、一方で、その社会実装には、インフラ整備など、包括的な取り組みが欠かせません。
私たちは、このような課題解決に向け、「お客様やパートナーの皆様、政府や業界団体との強いつながり」 を活かし、さまざまな関係者をつなぐ存在として、ときに先頭に立って課題を解決します。
これまでデンソーは、高い信頼性や高度なシステムを要する自動車の技術を活かし、労働力不足や生産性向上といった社会課題を解決することができる領域として、農業やFAの領域での新たな価値創出に取り組んできました。今後、自社の強みを生かしながら、共に成長できる戦略的パートナーとの連携を加速させていきます。その結果として、2030年には、農業において、生産性向上75%を達成し、売上1,000億円規模、FAにおいては1.9万人の人手不足解消に貢献し、売上3,000億円規模を目指します。
また、半導体事業では、磨いてきた車載半導体の技術を産業機器や民生へ展開し、広く産業の基盤強化に貢献します。
さらに、そこで得られる技術やコスト競争力を車載領域にも還元することで、お客様の競争力にもつなげていきます。
そして、私たちの 成長の原動力は、「人」です。
社員一人ひとりが、新たな価値創出に向けて挑戦することで、お客さまや社会からの信頼と共感を生みだし、そのことが、また、社員の挑戦意欲となり、次の価値創出へとつながっていきます。 私たちは、社員の挑戦をこれからも後押ししていきます。
以上の成長戦略を通じて、創出する価値を高め、目指す姿を実現することで、2030年までの5年間で研究開発に3.7兆円、設備投資に2.2兆円、人財などの価値創造基盤に0.7兆円を事業投入することに加え、戦略投資も実行し、2030年売上8兆円以上、営業利益率10%以上、ROE11%以上を達成します。
デンソーは、創業以来、一貫して「社会課題の解決」に挑み続け、価値ある製品をお届けしてきました。
いずれも、当時の常識では容易ではない挑戦でした。
しかし私たちは、お客様や市場の声に真摯に向き合い、技術とモノづくり、人の力で、社会課題解決を実現してきました。
この姿勢こそが、私たちの変わらぬ「デンソーらしさ」であり、コーポレートスローガン「Crafting the Core」に込めた想いです。
変化の時代においても、私たちが築き上げた強みを礎に、世界中のお客様そしてパートナーの皆様とともに、お客様や社会にとって、本当に必要な新たな「Core」を、創り続けていきます。
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