会社の第二創業期を担う意気込みで「SOEC製品事業化」に挑む

先を見据えたモノづくりが未来をひらく

仕事がバリバリできる憧れのあの人も、仕事中にはちょっと近寄りがたいあの人も、一歩オフサイトに出て、様々な壁を取りのぞいて話をしはじめると、すごく悩んでいたり、ピュアな願いが見えてきたりするもの。

社員インタビュー「実現力リレートーク」では、リラックスダイアログを通じて、多彩なプロフェッショナルたちの仕事の根幹にある原動力やwill(夢・志)に迫ります。

今回ご登場いただくのは、山原 貴之さんです。デンソーに入社し、電気設備の設計者として再生可能エネルギー関連機器の設計等を手がけた後、現在は、生産技術部にて、カーボンニュートラルの実現に向けて、水を電気分解し水素を生成するプラント・SOEC製品の事業化に邁進しています。

※「SOEC」: 水電解装置(Solid Oxide Electrolysis Cell / 固体酸化物形水電解)

「カーボンニュートラルの実現には、20年、30年と長い時間がかかります。でも自分が歳をとったとき、今を振り返って誇りに思えたなら。安心してエネルギーが使える世界を、次の世代に残せたなら。必死にがんばった甲斐がありますよね。」

目の前のものづくりに情熱を注ぎながらも、冷静に時代の行く末を見据える山原さん。
その原動力には、新しい道を切りひらくワクワクと「会社の第二創業期を担うんだ」という覚悟がありました。

実現したい未来とそのために取り組んでいることとは。山原さんに仕事への向き合い方を語ってもらいました。

この記事の目次

    世の中の動きを見据え「カーボンニュートラル」に舵を切る

    ───まず最初に、山原さんが取り組んでいるプロジェクトについて教えてください。

    山原:生産技術部にて、SOEC製品の事業化に取り組んでいます。デンソー入社当初は、電気設備の設計をしていました。あらゆる建物の受変電設備、コンセント設備、照明設備等を担当しましたが、そのなかでも太陽光パネルを設置する仕事をはじめとした再生可能エネルギーへの関心が高かったですね。実際に現場で手を動かしながら、「昨今は電気自動車の研究開発も進んできている。さらに先へいくには、カーボンニュートラルの実現が鍵になるのではないか」という世の中の流れを肌で感じて、自分ももっと直接的に関わりたいという想いから現在の部署への異動を希望しました。

    ───そうだったのですね。ちなみに大学でも、電気電子学部を専攻されていたと伺いました。

    山原:ええ。今振り返ってみると、1番興味があったから、というより市場の動向を鑑みて選択したように思います。「これからの時代は電気自動車や再生可能エネルギーが普及する」と、頭のどこかで予測していたんですかね。

    ───学生時代からですか...!すごいですね。常に冷静に世の中を見据えて、ご自身の道を選択されているのですね。

    山原:そうですね。あまり意識していないので、言われてみればという感じですが(笑)。
    でももしかしたら、無意識にしていることこそ、周りから見たら“他人とはちがう強み”に見えるのかもしれないですね。

    ───まさにそうだと思います。デンソーへの入社も、学生時代の学びを活かしてというところが大きかったのでしょうか。

    山原:そうですね。もともと学生時代からインフラに携わる仕事をしたいと思っていました。インフラって人々の日常を支える存在じゃないですか。その一助に自分もなれたらって。社会人になった今でも、当時の「人々の日常を支えたい」という想いを持ち続けながら働いています。

    ───一貫した想い、素敵です。ゆくゆくは水素も、私たちの日常を支える存在になっていくのでしょうか。

    山原:その可能性も十分に考えられます。例えば水素を使って発電ができるようになれば、防災にも役立てられます。実際、熊本地震の被災地にグループ会社を支援するため足を運んだことがあるのですが、電気・ガス・水道といったインフラが止まることによる生活の制限を身をもって体験しました。有事のとき、せめて電気だけでも使えたら......。エネルギーが当たり前に使い続けられる未来を実現したい、という想いが芽生えた、記憶に色濃く残る経験でした。 近い未来、水素が活用される場面や人を思い浮かべると、製品化に向けより一層力が入ります。

    ベストを突き詰めるため、多方面のプロフェッショナルと連携する

    ───そんな山原さんが、仕事をする上で大切にしていることを教えてください。

    山原:多方面のプロフェッショナルの力を借りて、あらゆる観点を検証しながらベストを突き詰めることを意識しています。
    例えば、どれだけ洗練された製品をつくっても、使いにくいとユーザーの満足度は十分に得られませんし、ビジネスの観点が抜けていると事業として成り立ちません。ただ製品が完成すれば良いというわけではなく、「最適なシステムにするにはどうしたらいいか」を、あらゆる観点から検証する必要があるのです。

    そのために、毎週の定例会議では、企画、設計、製造、事業化など、様々な専門分野のプロフェッショナルを交えて話し合うようにしています。どれか一つ、ではなく、全体を見ることが自分に求められている役割だと思っています。

    そして、欠かすことができないのはメンバー間の連携です。誰でも100%完璧に遂行するのは難しいものですが、仲間同士でコミュニケーションが取れていれば、例えミスが生じたとしてもカバーし合えます。そうした細やかなコミュニケーションの積み重ねが、プロジェクトの成功につながると信じています。

    ───あらゆるプロの力を結集させていることが伝わってきます。最近メンバー連携がうまくいったプロジェクトの成功事例があれば教えてください。

    山原:海外からの入札案件で、1日で100トンもの水素を生成できる巨大なプラントのシステム設計を、短納期で仕上げなければならない仕事がありました。これはデンソーが従来扱ってきた車載製品より格段にサイズが大きいもので、その仕事の難しさすら想像もできていないメンバーもいました。そこで、まずは、メンバー全員の目線を合わせるべく、みんなに実際にプラントを見てもらう機会をつくったり、最終的な図面のアウトプットイメージを共有したりしたんです。全員が同じゴールを描けてからがスタート。作業内容の認識にズレはないか、目的・目標のすり合わせはできているか。その結果、見事短期間で図面を起こし、納期に間に合わせることができました。それぞれ専門分野の力を最大限に発揮してもらうためにも、コミュニケーションを図りながら前に進むことを何より大切にしていますね。

    その先へ挑む。会社の第二創業期を担う意気込み

    ───これからもSOEC製品の事業化に向け難しい局面も多くあると思うのですが、それらを乗り切る山原さんの原動力もお聞かせください。

    山原:デンソーの新たな事業の柱をつくりだすつもりで日々挑戦しています。というのも、水素市場は2035年には3,000億円規模にもなると言われていて 、会社としても力を入れていくはずですし、市場のシェアもどんどん伸ばしていきたいはず。
    世の中と会社の動きを照らし合わせながら、「自分が会社の第二創業期を担うんだ。その中でもSOEC製品を会社の主力事業にしていくんだ!」という覚悟を持って取り組んでいます。

    ───高みを目指して挑戦されている。素晴らしい姿勢ですね。

    山原:もちろん、覚悟と同じくらいプレッシャーも感じていますが、それでも前へ進めるのは、ゼロから切りひらく挑戦が好きだからなんだと思います。環境と人の未来をつくることにつながるのであれば、迷わずチャレンジしてみたいです。
    それにゼロから切りひらいていくことは一見難しいように思えますが、実は経験が武器になることも多くあります。トライアンドエラーをしながら一歩一歩、ですね。

    次の時代に残る仕事がしたい。やりたいことを言葉にする

    ───それでは最後に、山原さんが抱いているwill(夢・志)について、お聞かせください。

    山原:SOEC製品の事業化を成功させることはもちろん、その先に生まれてくるであろう別の課題も見据えながら、日々仕事に取り組みたいです。今後は、カーボンニュートラルの実現に向け、SOEC製品に限らずさまざまな技術が普及してくるはず。それらとの連携も必要になってくると、これまで想像していなかった新たな課題が生まれてくることでしょう。

    次のステージには、次のステージの挑戦が待っています。「これは将来どんなふうに使われるだろう?」「どんなシーンで、どんな人が使うだろう?」と未来を想像しながら、業務に向き合いたいと思っています。

    ───ここでもやはり、先々を見据える山原さんの強みが発揮されていますね!

    山原:ありがとうございます。カーボンニュートラルの実現には、20年、30年と長い時間がかかります。今は大きく世界を変えられなくても、未来の自分が今を振り返ったとき、SOEC製品の事業化に携わったことを誇りに思えたら嬉しいなと思うんです。次の世代の人たちに残せるものがつくれたら、ここまでやってきた甲斐があるなと。私たちはものづくりを通じて、“未来”をつくっている。その気持ちを忘れずにいたいですね。

    ───素敵なメッセージをありがとうございます。今まさにwill(夢・志)を模索しているという人に向けても、アドバイスをいただけたら嬉しいです。

    山原:やりたいことは、言葉にしてみるといいと思います。勇気がいることかもしれませんが、今まで「なにかをしてみたい」という前向きな気持ちを否定されたことはありません。自分のためであれ、会社のためであれ、社会のためであれ、前に進もうとする姿勢は素晴らしいことですし、その気持ちを後押ししてくれる風土がある会社だと思うので。私は業務外のことも相談できる「1on1」を活用して上司にやってみたいことをよく相談していました。それがきっかけで今につながっていると思うので、よかったらぜひトライしてみてください。
    やってみたい!という気持ちを大切に、ご自身のwill(夢・志)に近づいていってもらえたら嬉しいです。

    ご参考

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