デンソー、安心な車内空間を実現する空気清浄機と空気清浄度モニター「Puremie(ピュアミエ)」を開発
~浮遊ウイルスの除去と清浄状態の見える化を実現~
株式会社デンソー(本社:愛知県刈谷市、社長:有馬 浩二)は、車載用空気清浄機と空気清浄度モニター*1、総称「Puremie(ピュアミエ)」を開発しました。高性能のフィルターを搭載した空気清浄機によって車内の微粒子を除去し、浄化された空気の清浄度を空気清浄度モニターに表示することで、車内の空気質に対する安心感を高めることができます。2021年2月より、株式会社デンソーソリューション(本社:東京都渋谷区、社長:久米 利也)を通じてタクシー、バスなどの事業者向けに販売を開始します。
昨今、新型コロナウイルスの感染拡大を背景に、車内空間において「換気」の重要性があらためて注目されるとともに、健康面に配慮した空気質へのニーズも高まっています。デンソーは、日本交通株式会社が日本財団支援のもと行っている新型コロナウイルス患者搬送用車両や、東京ハイヤー・タクシー協会の新型コロナウイルス感染防止対策を強化したコンセプトカー「ニューノーマルタクシー」への空気清浄機と空気清浄度モニターの提供を通じて、車内の安心な空気づくりに取り組んできました。
「Puremie」は、高性能フィルター搭載の空気清浄機により空間の浮遊ウイルスを99.99%以上除去することができます*2。乗用車において、エアコンで外気を導入した場合と比較して、空気清浄機1台とエアコンの外気導入を併せて使用した場合では、外気と同じ空気質になるまでにかかる時間が約20%短縮されます*3。さらにセンサーを用いて車内における空気の清浄状態をモニタリングし、その結果を6段階で空気清浄度モニターに表示します。空気清浄機はドライバーの手元で風量調整(4段階)ができ、また、空気清浄度モニターは輝度調整(2段階)ができ、事業者の運行に適した製品仕様を採用しています。
デンソーは、今後も世界中のすべての人にとって安心で快適な車内空間づくりに貢献します。
*1 : 本製品は、内閣府の「新技術の活用による新たな日常の構築に向けて」(https://www8.cao.go.jp/cstp/201009shingijutu.html)内の新技術リストに掲載されています。
*2 : 日本電機工業会規格 JEM1467 附属書D「浮遊ウイルスに対する除去性能試験」を参考に1㎥ 空間で実施した評価です。(詳細は下記「浮遊ウイルスに対する除去性能の試験効果」を参照)
*3 : 煙を用いた自社による試験結果。車両のサイズ・エアコンの外気導入の風量により、効果は異なります。
製品写真
※JPN TAXI(ジャパンタクシー)の事例。搭載位置は車両ごとに異なります。順次搭載可能車両を増やす予定です。
空気清浄機 | 空気清浄度モニター | |
外観 | 空気の清浄度に応じて、点灯方法が変化 |
|
製品仕様 |
高性能フィルターでの濾過 |
粒子センサーでの濃度計測 (0.3μm ~ 2.5μm) |
電源電圧 | DC12V | DC12V |
消費電力 | 13W以下 | 3.6W |
風量 |
別体スイッチで4段階に調整可 |
- |
騒音 | Turbo : 54dB / Lo : 32dB | - |
寸法 | 本体 : W345×D185×H80 mm スイッチ : W70×D66×H22 mm フィルター : W150×D130×H29 mm |
本体 : W135×D80×H80 mm |
本体重量 | 1000g | 400g |
装着台数(推奨) | 乗用車1台・バス2台 | 乗用車・バスとも1台 |
※製品の仕様については変更する場合がありますので、予めご了承ください。
浮遊ウイルスに対する除去性能の試験効果
日本電機工業会規格 JEM1467 附属書D「浮遊ウイルスに対する除去性能試験」を参考に1㎥ 空間で実施した評価で、99.99%以上の除去率を達成しました。
※特定のウイルス及び特定の使用環境による検証結果であり、すべてのウイルス及びすべての使用環境における効果を保証するものではありません。
試験空間 : 1 ㎥ 試験チャンバー (1 × 1 × 1 m)
試験ウイルス :バクテリオファージ (直径 0.02 ∼ 0.03 μm)
試験機関 : (一財)北里環境科学センター 試験報告番号:北生発 2020_0656 号
運転モード : Turbo (風量最大)
経時的に変化する浮遊ウイルス数(対数)の近似式を作成し、その傾きを求めた。近似式の傾きは、1分間あたりに変化する浮遊ウイルス数である。正味の傾き*4から対数減少値*5(減少率*6)を計算し、試験品の浮遊ウイルスに対する除去性能を評価した。計算式を以下に示す。
*4 : 正味の傾き = 試験品の傾き – 自然減衰(コントロール)の傾き
*5 : 対数減少値 = –{ 正味の傾き × 時間(分) }
*6 : 減少率(%) = (1–1/10 (対数減少値)×100)%