DRIVEN BASE

デンソーとFotoNationが画像認識で協業

~顔画像処理とニューラルネットワーク技術で次世代ドライバーステータスモニターの開発を強化~

2017年10月17日

株式会社デンソー(本社:愛知県刈谷市、社長:有馬 浩二、以下、デンソー)と、Xperi Corporation (エクスペリコーポレーション、本社:米国、シリコンバレー、以下、Xperi)は、Xperi傘下のFotoNation(フォトネイション 本社:アイルランド)とデンソーが、車室内検知分野の共同技術開発を開始することを発表します。本協業によりデンソーは、これまで自社で培ってきた車載環境における認識のロバスト性向上技術とFotoNationの先進的な顔画像認識やニューラルネットワーク技術を融合し、デンソーが商用車向けに提供している先進安全製品「ドライバーステータスモニター」の性能を飛躍的に向上させます。自動運転時の運転権限移譲のための状態判定など、乗用車市場への今後の拡大を見据えた次世代型製品開発を加速します。

デンソーは、車室内に搭載したカメラでドライバーを撮影し、画像認識技術によりドライバーの顔の向きや眠気を推定する先進安全製品「ドライバーステータスモニター」を、2014年から大型トラックや大型観光バス向けに提供しています。独自のアルゴリズムでまばたき状態を詳細に解析することで、ドライバーが自覚していない浅い眠気も推定し、脇見運転や居眠り運転が疑われる際に注意喚起して交通事故の未然防止を図っています。
FotoNationは、最先端の技術によって10年以上前からコンピューター・イメージング・ソリューションの組み込みをリードしています。同社が開発した技術は、携帯端末やカメラ、ドローン、監視カメラ、セキュリティー関連商品に使用されており、スマートフォンにおける採用シェアは約25%を占めます。

両社の技術を融合することにより、外部からの影響による光の変化の激しい車室内で、顔の個人差や、サングラス・マスクといった着用物の影響を受けないドライバー状態検知を実現します。目、鼻、口など主要な顔部品を検知する従来の方法から、FotoNationの顔画像認識およびニューラルネットワーク技術により検出する顔特徴点を格段に増やすことで、検知精度と顔の部分隠ぺいに対するロバスト性を飛躍的に高めます。さらに、視線、表情検出等の新規機能を開発し、そこから推定されるドライバーの内面理解を深め、安全性を高めるだけでなくドライバーが快適に過ごせるようなクルマ作りに貢献していきます。

なおデンソーは、2017年10月27日~11月5日に開催される東京モーターショーで、次世代型ドライバーステータスモニターを参考出展します。