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デンソーの手術支援ロボットiArmS、第6回ロボット大賞優秀賞を受賞

2014年10月15日

 株式会社デンソー(本社:愛知県刈谷市、社長:加藤 宣明)が、2012年から信州大学、東京女子医科大学と共同で開発を進めた「手術支援ロボットiArmS(アイアームス)【注1】」が、第6回ロボット大賞の優秀賞を受賞し、2014年10月15日に東京ビッグサイトで開催された表彰式において賞を授与されました。

 ロボット大賞は、経済産業省および一般社団法人日本機械工業連合会が主催し、将来の市場創出への貢献度の高いロボットを表彰するもので、ロボットおよびロボット技術の実用化を促進し、研究開発の高度化や次世代の人材育成、さまざまな課題のソリューション提示、ロボットの社会実装による新社会システムの実現と産業創出を目指しています。

 今回、優秀賞を受賞した「手術支援ロボットiArmS」は、脳神経外科手術などにおいて、ロボットアームが静止時には腕をしっかりと支持し、移動時には軽やかに腕の動きに追従することで、腕の負担や震えを軽減するロボットです。高い安全性を確保するため、モーターを使用しない構造とするとともに、高い操作性を実現するため、あらゆる位置で腕の重さとバランスが取れる設計としています。
 2013年から開発を開始し、2014年9月からは信州大学倫理委員会の承認を得て、信州大学医学部脳神経外科および耳鼻咽喉(いんこう)科で、実際の手術に用いる臨床研究を開始しています。

 今回の受賞においては、非医療機器ながら医療機器で求められるレベルの安全性を確保したモーターレス設計となっていること、すでに複数の運用実績があるなどその完成度の高さが評価されました。

 「手術支援ロボットiArmS」は、今後、国内外の施設においてさらに臨床研究を行い、その結果を踏まえ、2015年春に発売を予定しています。

 デンソーは、クルマの環境性能や安全性能の向上に貢献する製品の開発を進めるだけでなく、医療・健康分野においても、これまで長年にわたり培ってきた技術を基に積極的な技術開発を進めて、社会に貢献していきます。

<注釈>

【注1】Intelligent Arm Support System(インテリジェント・アーム・サポート・システム)


手術支援ロボットiArmS

以上