DRIVEN BASE

池田工場の土壌・地下水調査結果および対策について

2019年8月30日

株式会社デンソーは、池田工場敷地内の工場建屋の解体工事計画に伴い、土壌・地下水調査を行った結果、「土壌汚染対策法」および「県民の生活環境の保全等に関する条例」(以下「条例」という)に定められた基準を超える特定有害物質を検出しましたので、下記にお知らせいたします。本日8月30日、当社は、本調査結果を愛知県に報告いたしました。

汚染が判明した場所は、コンクリート舗装、または不透水シートで覆われており、汚染土壌の飛散や流出のおそれはありません。地下水汚染については、以前から地下水の流向の下流側で揚水井戸による汚染地下水の回収、浄化を実施しており、モニタリング結果より当社敷地外への流出がないことを確認しています。
今後、汚染土壌を適正に処分するとともに、地下水の揚水処理とモニタリングを継続実施してまいります。

1. 調査概要

      ●調査対象地   :株式会社デンソー 池田工場

                                   愛知県刈谷市池田町5-1

      ●調査対象面積:80,381.07平方メートル

      ●調査期間        :2017年7月4日~2019年8月29日

2. 調査結果

(1)土壌溶出量

調査項目のうち、トリクロロエチレン、1,2-ジクロロエチレン、クロロエチレン、六価クロム化合物、鉛及びその化合物、ふっ素及びその化合物、ほう素及びその化合物が、下表のとおり、条例に規定された土壌溶出量基準を超過しました。

特定有害

物質名

測定結果

最大値

土壌溶出量

基準

基準超過土壌

検出深度

超過地点数

/調査地点数(注2)

トリクロロエチレン

0.11mg/L

(3.7倍)(注1)

0.03mg/L

以下

0~0.05m

4~6m

6/838

1,2-ジクロロエチレン

4.4mg/L

(110倍) (注1)

0.04mg/L

以下

1.5~7m

6/838

クロロエチレン

0.45mg/L

(225倍) (注1)

0.002mg/L

以下

1~6m

7/838

六価クロム化合物

1.0mg/L

( 20倍) (注1)

0.05mg/L

以下

0~2.5m

3/838

鉛及び

その化合物

1.1mg/L

( 110倍) (注1)

0.01mg/L

以下

0~3m

16/838

ふっ素及び

その化合物

19mg/L

( 24倍) (注1)

0.8mg/L

以下

0~4m

91/838

ほう素及び

その化合物

1.3mg/L

( 1.3倍) (注1)

1mg/L

以下

0~0.6m

2/838

注1:( )内は土壌溶出量基準に対する倍率を示す。
注2:調査対象地を10 メートル格子で分割した区画数。

(2)土壌含有量

調査項目のうち、鉛及びその化合物が、下表のとおり、条例に規定された土壌含有量基準を超過しました。

特定有害

物質名

測定結果

最大値

土壌含有量

基準

基準超過土壌

検出深度

超過地点数

/調査地点数(注2)

鉛及び

その化合物

10000mg/kg

(67倍)(注1)

150mg/kg

0~2.6m

44/838

注1:( )内は土壌含有量基準に対する倍率を示す。
注2:調査対象地を10 メートル格子で分割した区画数。

(3) 地下水

調査項目のうち、トリクロロエチレン、1,2-ジクロロエチレン、クロロエチレン、鉛及びその化合物、ふっ素及びその化合物が、下表のとおり、条例に規定された地下水基準を超過しました。

特定有害

物質名

測定結果

最大値

地下水

基準

超過地点数

/調査地点数

トリクロロエチレン

3.4mg/L

(113倍) (注1)

0.03mg/L

以下

4/13

1,2-ジクロロエチレン

6.2mg/L

(155倍) (注1)

0.04mg/L

以下

7/13

クロロエチレン

1.7mg/L

 (850倍) (注1)

0.002mg/L

以下

7/13

鉛及び

その化合物

0.028 mg/L

 (2.8倍) (注1)

0.01mg/L

以下

1/16

ふっ素及び

その化合物

2.3 mg/L

(2.9倍) (注1)

0.8mg/L

以下

8/91

注:( )内は地下水基準に対する倍率を示す。

3. 土壌・地下水汚染の原因

トリクロロエチレンについては、過去に部品洗浄のために使用していました。1,2-ジクロロエチレン、クロロエチレンはトリクロロエチレンの分解生成物と考えています。六価クロム化合物については、過去に表面処理設備で使用していたクロム酸等に含有、鉛及びその化合物については、鉛はんだ等に含有、ふっ素及びその化合物、ほう素及びその化合物については、金属接合時に塗布するフラックス等に含有しておりました。

工場の床面は不浸透構造でしたが、経年劣化等によるひびから、一部が土壌に浸透した可能性があります。

4. 現在の状況

汚染が判明した場所は、コンクリート舗装、または不透水シートで覆われており、汚染土壌の飛散や雨水等による汚染の拡散のおそれはありません。また、地下水汚染についても、地下水下流側での揚水処理とモニタリングを継続実施しており、当社敷地外への地下水汚染の拡散は認められていません。

5. 今後の対応

汚染土壌については、建屋の解体時に合わせ、掘削除去する予定です。また、地下水については、以前から地下水の流向の下流側で揚水井戸による汚染地下水の回収、浄化を継続実施しています。地下水汚染の発生源である上部の汚染土壌を取り除くとともに、汚染地下水の回収、浄化、地下水のモニタリングを引き続き実施してまいります。

6.  本件に関するお問い合わせ先

株式会社デンソー 総務部

愛知県刈谷市昭和町1-1 電話: 0566-25-5511(代表)