デンソー、ドイツの企業Lambda:4に出資
~スマホキーを活用した事業展開を加速~
株式会社デンソー(本社:愛知県刈谷市、社長:有馬 浩二)は、高周波電波を利用した測距技術を開発するドイツの企業Lambda:4(本社:ドイツ ハンブルク州、社長:Rönne Reimann)に出資しました。これによりデンソーは、ライドシェアをはじめとした多様な形態のモビリティサービスの普及を見据え、高いセキュリティと利便性を兼ね備えたスマホキーシステム(Phone-as-a-Key、以下PaaK)を活用した事業展開を加速します。
スマートフォンを車両の鍵として用いるPaaKは、1台の車両を複数の利用者が使うライドシェアや、駐車車両を宅配ボックスとして利用する際の宅配業者向けの認証などに利用することができ、将来のモビリティ社会をより豊かにする技術です。PaaKにより生活の利便性が高まる一方で、セキュリティの担保が不可欠であり、従来の車両専用のスマートキーと同様に正確な位置を特定する技術が求められます。認証されたスマートフォンを所有している利用者が車両に接近していることを識別し、利用者が車両のドア付近にいるときのみドアの施錠や開錠を可能にし、また、利用者が車内にいるときのみエンジンをかけることができるよう、細かく位置を特定する必要があります。
Lambda:4は、地面や天井など車両周辺の物体に反射しながら、さまざまな経路をたどって車両に到達するスマートフォンの電波を高精度に検知し、電波が届くまでの時間から正確に距離を測る技術を有しています。デンソーは本出資を通じて、Lambda:4が15年以上にわたり培ってきた高周波測位システム開発の知見とデンソーがこれまで培ってきた車載通信技術開発のノウハウを組み合わせ、PaaKの開発体制を強化していきます。
デンソーは、2017年にスマホキーに関する特許技術を保有していた米国のスタートアップ企業を買収しPaaKの開発を行ってきました。2019年には、フォードの「2020 Lincoln Aviator」向けにPaaKを納入しています。今後も、さまざまなモビリティ向けの新技術や新製品の開発、世界各国のお客さまのニーズに応じた製品やサービスの提供を通じて、より豊かなモビリティ社会の実現を目指していきます。
Lambda:4の概要
1. 社名 | Lambda:4 Entwicklungen GmbH (ラムダフォー) |
2. 会社設立年 | 2004年 |
3. 所在地 | ドイツ ハンブルク州 |
4. 社長 | Rönne Reimann |
5. 事業内容 | 高周波測距システムの開発、販売 |