DRIVEN BASE

デンソー、高効率なSOFCを活用した公共施設での電力運用実証を岡崎市と開始

~カーボンニュートラルの実現に向けた取り組みを加速~

2025年4月21日

株式会社デンソー(本社:愛知県刈谷市、社長:林 新之助、以下デンソー)は、愛知県岡崎市*1(市長:内田 康宏、以下岡崎市)と2024年8月1日に締結した「カーボンニュートラルと水素社会の実現に向けた連携協定」に基づき、岡崎市内の公共施設にデンソーが開発したSOFC*2(Solid Oxide Fuel Cell / 固体酸化物形燃料電池)を設置し、発電した電力を有効活用するための実証試験を開始しましたので、お知らせします。

本実証では、自動車用部品の開発で培った技術を活用し、世界最高水準である65%の発電効率を実現するSOFCの実用性や信頼性を検証しながら、改良点の洗い出しを進めます。また、夜間などに生じる余剰電力は、中部電力ミライズ株式会社(本社:愛知県名古屋市、社長:神谷 泰範)と連携して低圧で逆潮流*3させるとともに、今後の余剰電力の有効活用方法についても共同で検討していきます。今後はカーボンニュートラル燃料の活用も進めていく事で、天候や昼夜を問わず稼働できる分散型電源のシステム化を目指し、クリーンな電力で工場やオフィスの低炭素化に貢献していきます。なお本実証は国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)から「燃料電池等利用の飛躍的拡大に向けた共通課題解決型産学官連携研究開発事業」の助成を受けて実施しました。

デンソーは、2035年のカーボンニュートラル実現を目指し、「モノづくり」「モビリティ製品」「エネルギー利用」の3つの領域で様々な取り組みを進めています。そして、その成果を社会に還元し、公共施設などでの活用の場を広げるソリューションを提供するために、引き続き様々な実証を通じて、地球にやさしい技術開発に挑戦してまいります。

*1 岡崎市は愛知県で初めて環境省による重点対策加速化事業(令和5年度)に採択された市町村です。
*2 今回使用するSOFCは、機器内で都市ガスから取り出した水素を燃料として発電を行う装置です。
このSOFCのセルスタックは、業務用セルスタックの開発、製造実績のある森村SOFCテクノロジー株式会社製を採用しています。
*3 施設等の需要側から電力系統側へ電気を送ること。

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【ご参考】
デンソーのカーボンニュートラルへの取り組みについて、当社ウェブサイトDRIVEN BASEにて記事を掲載しています。ぜひご覧ください。
クリーンなエネルギー社会実現を目指す、デンソーの燃料電池「SOFC」開発
https://www.denso.com/jp/ja/driven-base/tech-design/sofc/

脱炭素化の希望、「水素社会」実現に立ちふさがる課題に挑む
https://www.denso.com/jp/ja/driven-base/project/hydrogen_society/