DRIVEN BASE

CHRO MESSAGE

自由闊達な企業風土とデンソースピリットで企業価値を向上

    CHRO(Chief Human Resource Officer) 取締役・経営役員 伊藤 健一郎

デンソーは創業以来、人を大切にする経営を実行してきました。人を大切にする経営とは、社員一人ひとりのウェルビーイング*を高め、お客様にご満足いただける新しい価値を提供することにつなげる経営です。そのステップは、第一に社員が健康で安心して働けること。次に風通しの良い環境でいきいきと働けること。そして社員一人ひとりが社会やお客様のために行動し、自己実現できることです。

デンソーは今回、社員のウェルビーイング向上に向けて、人と組織のありたい姿を人と組織のビジョン&アクション“PROGRESS”にまとめました。その中で、人と社会の幸せの ために行動し、その解決策を具現化し、自らの夢や志を実現していくプロフェッショナル集団となるために、様々な人事制度を改革していくことを宣言しました。そして、そのエッセンスは今回の統合報告書の中で報告させていただきました。

“PROGRESS”実現への原動力は、自由闊達な企業風土と社員の行動指針であるデンソースピリットです。社員と役員、部下と上司の距離が近く、相手を尊重し忌憚のない意見を交 わせる風土の中で、スピリットを体現していくことが、人と組織の活性化につながります。

デンソーは、CASE時代の価値創造、カーボンニュートラルへの挑戦など、第二の創業期を迎えています。今後ともお客様に新たな価値をお届けし、社会に貢献できるかどうかは、いかに多様な考えや発想を持った仲間を増やしていけるか、いかにその仲間たちがいきいきと働き、一人ひとりのウェルビーイングを高めていけるかにかかっています。自由闊達な企業風土を守り、スピリットを多様な仲間たちと共有していくことが、今まで以上に大切なことです。

私はCHROとして、経営方針・戦略と“PROGRESS”、人財育成施策との関係や、自らの経験やデンソースピリットの実践を通した学びについて、自分の言葉で語る場をつくり、新入社員、一般社員からマネジメント職や幹部層の社員に至るまで、グローバルに社員との対話を積み重ねてきました。デンソーでは、世界各地のグループ会社のリーダーや部門長たちが、こうしたコミュニケーションを大切にし、実行しています。デンソーが第二の創業期を迎えている時だからこそ、私たちは、自由闊達な企業風土とデンソースピリットの継承に力を注いでいきます。こうした努力を継続し、デンソーの企業価値を高めていきます。

 

* ウェルビーイング:心身が良好で、いきいきと生活と仕事をし、幸せを実感している状態