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SLOC(幹線中継輸送サービス)

「2024年物流問題」の解決に向けて

2024年問題とは、働き方改革関連法によって、2024年4月1日から「自動車運転業務における時間外労働時間の上限規制」が適用されることで、物流業界に生じるさまざまな問題のことです。

その結果、全国各地で労働時間の減少によりモノが運べなくなることが危惧されています。

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※参照:国土交通省近畿運輸局 「トラックドライバー需給の将来予測

いま多くのドライバーは、渋滞がなく運賃の安い深夜にトラックを走らせ、早朝に到着してから届け先の開店まで待機する非効率な運用を続けざるをえない状況が続いています。また、荷物が空の状態で帰路を走る状態にならないように、半日以上も集荷のために待たされることも。その結果として深夜に出発し、帰ってくるのは翌日の深夜。この一泊二日の長時間運行に耐えられなければ、ドライバーは務まらない状況が生まれてしまっています。

2024年に起こる規制強化、通称「2024年問題」では、罰則付きの時間外労働の上限規制(年間960時間)が適応され、ドライバーひとりあたりの仕事量が制限されます。すなわち、賃金低下をハードワークによって克服していたドライバーは、収入の低下に耐えきれず、これまでの働き方では生活苦に陥る可能性が高くなっています。
その結果として、2028年度には全国でドライバーが27.8万人不足すると予想されており、現状のシステムのままでは、約4分の1の荷物は運べなくなると考えられています。

SLOCサービスとは

こうした課題を踏まえて、デンソーは、「新しい物流のかたち」を生み出すためのプロジェクトである「SLOC(Shuttle Line Of Communication)」を立ち上げました。

SLOC は、浜松を中継地点とする東西のゲートウェイで幹線と支線を分離することで、東京から大阪に荷物を運ぶトラックが浜松で一度荷物を下ろし、大阪から浜松に来たトラックがその荷物を受け取り、大阪まで運ぶという仕組みです。

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スワップボディトラックとは

SLOCでは、荷台とそれを載せる台を分離できる 「スワップボディコンテナ車両」 を使用します。これにより、トラックの荷物を荷台ごと次のトラックへと受け渡せるようになります。

関西発の荷物と東京発の荷物を浜松で中継することで、帰りの空荷がなくなるだけでなく、一泊二日の長時間運行がなくなるというメリットがあります。それによって、家庭の事情や身体的負担によって長時間運行に従事しにくい女性や高齢者がドライバーとして活躍可能となり、「2024年問題」で不足が見込まれるドライバー人口を確保できる可能性も見えてきます。

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これまでの実証実験のようす

実証実験概要

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荷役分離

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    トラックがいない時間に、倉庫側でパレットにて積込み
    緩衝材を入れる担当と2人で15分~30分

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    トラックがいない時間に、倉庫側でバラ積み
    1人で1時間~2時間(箱のサイズに依存)

荷役分離のトラックの動き

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    大阪南港から運んで来たバラ積みされたコンテナを定位置に設置
    足を立てて、トラックを外す(15分程度)

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    パレット積みされたコンテナを取り付けて南港に出発

スワップボディトラックの動画

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