知的財産

基本的な考え方

特許やソフトウェアをはじめとする知的財産は、企業活動にとって重要な資産であり、競争力のある製品・サービスを生み出す源泉です。 デンソーでは、企業価値の向上に向け、積極的に技術研究開発に取り組むことにより知的財産を創出・取得し、その有効活用を図るとともに、第三者の知的財産を尊重することを実践しています。

知的財産戦略

デンソーは、2030年長期ビジョンの実現に向けて、事業戦略と一体化した知的財産戦略を推進しています。特に、2025年長期戦略で定めた注力4分野(「電動化」「先進安全/自動運転」「コネクティッド」「非車載事業(FA/農業)」)における重点的な特許網構築活動と、オープンイノベーションによる知的財産創出活動を推進し、これにより取得した特許権などを戦略的に活用することで、デンソーの持続的成長に向けた事業拡大へのチャレンジを支えています。

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なお、デンソーでは、売上収益の9%程度を目安に研究開発に投資しており、その成果をグローバルで確実に権利化しています。
また、ソフトウェア開発の効率化やデジタル化を進めることで、投資額に対するアウトプットの向上も図っています。

推進体制

グローバル知的財産体制の強化

海外での事業展開を支えるべく、北米、欧州、中国の開発・設計拠点内に知的財産組織を設け、現地発明に関わる知的財産権の取得や、他社知的財産権の調査を強化しています。また、北米・欧州拠点では現地の特許弁護士を採用して特許係争の支援を、中国拠点では模倣品対策や商標侵害対応によるブランド保護を行っています。また、知財マネジメント上のグループ全体および各地域の課題解決とガバナンス強化を目的として「グローバル知財会議」を定期的に開催しています。

具体的な取り組み

知的財産戦略の推進

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自動車の付加価値がCASE領域に移り、従前の自動車業界プレーヤーだけでなくICT企業や新興企業などとの競争に打ち勝っていくために、

  1. 権利活用による自動車業界内での優位化

  2. 知的財産を介在させた異業種との仲間づくり

  3. 知的財産の外部調達推進(必要知的財産の早期獲得)

を3本柱とし、知的財産の利活用により自社優位なビジネスエコシステムの構築を実現していきます。

また、特許出願においても注力4分野に関わる技術の割合を増やし、会社の持続的な成長を支援していきます。
なお、カーメーカーを含めた自動車産業界の2020年特許数(新規登録数)ランキングでは、デンソーは日本で第3位、アメリカで第7位を獲得しています。

  2018年度 2019年度 2020年度
特許出願件数 約6,900件 約6,700件 約4,300件
特許保有件数 約39,700件 約43,000件 約41,500件
研究開発費
(売上収益研究開発費率)
4,974億円
(9.3%)
5,078億円
(9.9%)
4,920億円
(10.0%)

社員における知的財産活動の促進

「発明報奨制度」や「知財教育制度」を整備し、社員に対する知的財産活動の啓発を図っています。

他社知的財産権の尊重

デンソーは、他社知的財産権に係る問題は重要品質問題と同等に考えています。開発段階より他社知的財産権を調査し、自社製品・サービスが第三者の正当な知的財産権を侵害することがないよう、明確なルールを定め、その順守を徹底しています。

第三者による侵害行為の排除

デンソーは、第三者による侵害行為に対しては適切かつ正当な権利行使を行っています。
たとえば模倣品対策も積極的に行っています。商標コピー品等の模倣品は品質に問題があるものが多く、デンソー製と信じてご購入いただいたお客様が不利益を被る可能性があります。2005年からは模倣品対策として、行政機関・税関と協力した摘発活動を継続しており、北米・欧州・中国の海外拠点とも連携しています。

今後の取り組み

カーボンニュートラルに向けた取り組みが世界的な潮流となる中、デンソーは、お客様に提供する製品の高付加価値化とともに「モノづくり」段階から新たなチャレンジをすることで、社会的な課題解決に貢献し、またこれを知的財産として蓄積・活用することにより、企業価値の向上を図っていきます。