もしも、“ふくろうの目”を 身につけたら?

夜間に身の回りの物体を瞬時に見極めながら行動するふくろう。もしクルマが、“ふくろうの目”を持ち、視界の悪い夜でも周辺の物体を瞬時に認識できる、そんな能力を身につけることができたら、夜間の交通事故は、もっと減らせるのではないか――。

夜でも、都市部でも
見極めるには?

危険の多い夜間の都市部。事故を未然に防ぐには、周囲の状況を素早く、正しく認識する技術が必要不可欠。しかし街灯やイルミネーションなどさまざまな光が邪魔をする中で、いかにしてクルマを検出するのか。ふくろうの見極める能力をクルマに――。それが、私たちのイノベーションです。

世界を見れば事故は
増え続けている

クルマの安全技術は日々進歩しています。しかし世界を見渡せば、毎年120万人もの人が交通事故で亡くなっており、その数は依然増え続けています。世界中の国々で急速にクルマが普及する今、さらなる安全技術の開発が最優先で求められています。

夜間・都市部の風景から
クルマをどう検出するか?

Hossein Tehrani Niknejad
センシングシステム研究者

「カメラの画像でクルマのヘッドライトと街灯などを区別するのは、とても難しい課題です。またクルマの見え方が正面だけでなく斜めや横などさまざまであることも検出を難しくしています。」

いわば、クルマを
“見極める能力”の開発

様々な街灯やイルミネーションにあふれる夜間の都市部では、カメラ画像だけでクルマを検出することは、非常に困難でした。

私たちは、夜間の不鮮明なカメラ画像でもわずかな特徴を手かがりに、クルマを検出できる新しいアルゴリズム(コンピューターの計算手順)を開発。膨大な数のシーン事例をコンピュータに学習させることで、夜間・都市部での検出の精度を飛躍的に高めました。

IEEE Intelligent Vehicles Symposium 2014にて Best Poster Runner-up受賞
*IEEE : Institute of Electrical and Electronics Engineers 

 

”斜め後ろを走るクルマの特徴(P1~P6)を検出”
”斜め後ろを走るクルマの特徴(P1~P6)を検出”

圧倒的な検出精度を実現

実証実験では、これまでと比較して圧倒的に速く、そして高い精度でクルマを検出できることを確認しました。

事故は一瞬。誤検出、未検出といったエラーは許されず、瞬時に高い精度が求められているのです。私たちは、さらに精度を高めるために、人工知能技術の開発などにも取り組んでいます。

より高度な安全システムへ

この研究は、クルマだけでなく「歩行者」や「バイク」「動物」などの検出、また道路事情が異なる世界各国の様々なシーンへも応用できます。そして、ミリ波レーダ、レーザレーダ、通信などの他のセンシング技術と融合し、様々な安全システムを実現します。

やがては「自動運転」 へとつながる

あらゆる“物体”が、あらゆる“シーン”で、瞬時に検出できるようになれば――。
この研究を始めとするセンシング技術は、やがては「自動運転」へとつながっていきます。

事故ゼロへの挑戦

世界中の事故を無くしたい。人とクルマが安全に共存する世界を実現したい。
それが、私たちの信念。

衝突の恐れがあるクルマや歩行者などを瞬時に検出する技術。
“見極める能力”の精度をさらに高めるには?
安全社会の実現に向けて、いま必要とされているセンシング技術は?

私たちは“事故ゼロ”への挑戦を続けていきます。