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マテリアリティ

近年、企業を取り巻く社会課題は、多様化・複雑化しており、その影響は企業活動全体に広がっています。一方で、企業が持続的に価値を創出していくためには、すべての課題に均等に対応するのではなく、自社の強みや事業特性を踏まえて社会課題の解決に貢献していくことが求められます。
デンソーは2006年度にデンソーグループ企業行動宣言(デンソーグループサステナビリティ方針の前身)を制定した際に、「重点分野」を設定して以降、社会動向やステークホルダーの期待を踏まえて優先取組課題(マテリアリティ)の見直しを継続的に実施しています。
現在のマテリアリティは、社会に存在するさまざまな課題の中から、社会にとっての重要度・会社にとっての重要度、ならびに、「デンソーグループ2030長期方針」において宣言した3つの領域「環境」「安心」「共感」を踏まえて、2018年度に設定し、2025年度に見直しをしました。

環境変化を踏まえたマテリアリティの見直し

社会課題や事業環境の変化を踏まえ、デンソーでは、2018年に設定したマテリアリティのアップデートを行いました。国際社会やステークホルダーからの関心の高い社会課題を網羅的に抽出した上で、「デンソーの事業活動が社会に与える影響」・「デンソーにおける重要性」の両観点から機会・リスクを洗い出し、時間軸も考慮に入れて定量的に評価を実施しました。
マテリアリティ案については、お客様・サプライヤー・投資家・社員・地域住民といったバリューチェーンを代表する主なステークホルダーとの対話を通じていただいた意見やデンソーへの期待を反映し、最終化しました。その後、経営レベルでの議論を経て、取締役会にて承認されています。

  • デンソーのマテリアリティ

マテリアリティの見直しプロセス

ロングリストの作成

網羅的な社会課題の抽出
SDGs、ダボス会議グローバルリスク、サステナビリティ情報開示フレームワーク・法令、ESG評価機関の評価項目などを参照し、社会課題を抽出。合計116の領域を評価対象とする。

デンソーらしさの反映

自社重要戦略・課題の抽出
事業環境の複雑化を踏まえ全社横断で推進すべきテーマや危機対応力をレベルアップすべきテーマなどデンソーの取り組みをリストアップ。合計22の領域を評価対象の候補に追加。

評価

定量評価の実施
評価対象について、デンソーにとっての機会・リスクを洗い出し、社会に与える影響、デンソーにおける重要性の両面での評価基準を設定。社会に与える影響は深刻度(規模・範囲・修復可能性)と発生可能性、企業における重要性は影響金額と発生可能性について点数付けを実施し、マテリアリティ案を設定。

社会からの期待を確認

社内外ステークホルダーとの対話
バリューチェーンのステークホルダーを代表する方との対話を実施し、マテリアリティ案やデンソーへの期待についてのご意見をいただいた結果、3テーマの定量評価を変更。

決定

経営レベルでの議論・承認
ステークホルダーの意見を考慮して見直したマテリアリティ案を経営審議会・取締役会にて議論・承認。

社内外ステークホルダーとの対話

  • process

マテリアリティ案に対するステークホルダーからのコメント

お客様

サプライチェーン全体での人権尊重の重要性が増してきており、事業リスクとなりつつある。サプライヤーへも活動強化を要請する予定のため、デンソーにおいても優先順位を上げてリスクの最小化に向けた活動をしてほしい。

サプライヤー

デンソーのマテリアリティについて、中小企業が同じレベルで活動できるわけではないので、サプライヤーとともに進めるテーマの優先順位をつけてほしい。また、企業単独ではできないテーマも多いため、デンソーからの継続的なサポートを期待。

機関投資家

選定したテーマは納得性がある。今後はマテリアリティが企業価値向上にどのように結びつくのかを示すとともに、中長期の目標を明確にして発信してほしい。

経営との連動

マテリアリティにそれぞれKPIを設定し、会社目標として経営審議会、取締役会にてフォロー・審議しています。
そして、2030年中期経営計画の前提としてマテリアリティを据えて目標を設定し、各部門・地域の活動計画を策定しています。
また、サステナビリティを取り巻く状況の変化を踏まえて毎年マテリアリティを見直すとともに、年に2回行われるサステナビリティ会議にて、各マテリアリティ達成に向けた活動進捗の確認を行っています。
なお、このKPIの一部を役員報酬の算定指標に組み込み、2022年度から運用を開始しました。

全社リスクとしての管理

特定したマテリアリティのうち、リスクの発生頻度や影響度を踏まえ、環境(特に気候変動)・情報セキュリティ・品質などについては、全社の「重点リスク」として位置付けています。これらのテーマについては、リスクマネジメント・コンプライアンス会議のもとで特にリソーセスを投入して対策を推進し、全社リスク管理の観点からグループ全体でリスク対応を強化しています。