デンソー、「グリーンファクトリーEXPO」に出展
株式会社デンソー(本社:愛知県刈谷市、社長:有馬 浩二)は、2023年1月25日(水)から27日(金)まで東京ビッグサイト (東京都江東区)で開催される「グリーンファクトリーEXPO」(主催:RX Japan株式会社)に出展し、「環境」分野における各種技術と製品を展示します。
デンソーは、2030年長期方針で「地球に、社会に、すべての人に、笑顔広がる未来を届けたい」というスローガンを掲げ、「環境」と「安心」分野における提供価値の最大化に向けて研究開発を進めています。
「環境」分野では、日本政府が掲げる目標「2050年カーボンニュートラル実現」を大きく前倒し、「2035年生産活動におけるカーボンニュートラルの実現」のため、「モノづくり」「モビリティ製品」「エネルギー利用」の3つの領域からさまざまな取り組みを行っています。
その具体例の一つとして、2021年4月より安城製作所 電動開発センター内に自社工場から排出されるCO2を回収・再利用する実証施設「CO2循環プラント」にて実証実験を開始しています。
本展示会では、工場から排出されるCO2の回収・再利用に加え、水素や合成メタンなどのカーボンニュートラル燃料の生成・貯蔵・活用およびそれらを使用した低炭素な電力供給を目的とした「デンソーが目指すカーボンニュートラル工場」をコンセプトに、「モノづくり」と「エネルギー利用」の切り口からCO2排出量削減に貢献する技術と製品を展示します。
「モノづくり」においては、クリーンエネルギーを有効に使うためのモノづくり基盤製品、工場の生産性向上に貢献する人協働ロボット、消費電力データの可視化を行うソフトウェアを紹介します。
また、「エネルギー利用」においては、排出されたCO2の回収、高効率な水素の製造および水素や都市ガスから発電を行う製品等を紹介します。なお、水蒸気を電気分解することで水素製造を行うSOEC (Solid Oxide Electrolysis Cell)および都市ガスから取り出した水素を燃料として発電を行うSOFC (Solid Oxide Fuel Cell)は今回が初出展です。
デンソーは、自動車産業だけでなく他の製造業や社会へと活用の場を広げることができる汎用性の高いソリューションを提供し、自社にとどまらないサプライチェーン全体での環境活動の推進に貢献します。
<モノづくり製品>
・DX-CELL(ディエックス・セル)
DX-CELLは、製品の世代や生産量など日々変化するモノづくり現場に柔軟に追従できる自動化プラットフォームです。
本製品は様々なモノづくり現場に対応できるように拡張性と移動性を有し、汎用ロボットを活用した製造ライン立ち上げの簡便化や生産量変動時のフレキシブルなライン形態変更を可能にします。
また、モバイルバッテリーを搭載することができる仕様のため、今後燃料電池などで発電されたDC電流をAC電流に変換することなく利用でき、無駄のない電力利用の実現に貢献します。
・COBOTTA PRO (コボッタ プロ)
COBOTTA PRO は、各種周辺機器と連動させ組立工程などの高難度作業も自動化できる人協働ロボットです。
最大TCP速度*1は、人協働ロボットの中ではトップクラスの速さを誇り、生産性向上による稼働時間の短縮や使用電力削減の面からカーボンニュートラルなモノづくりに貢献します。
上部:COBOTTA PRO 下部:DX-CELL
・IoT Data Share(アイオーティ・データ・シェア)
IoT Data Share は、多種多様な設備と接続でき、設備データを収集・可視化するソフトウェアです。
様々な通信規格に対応できるため、設備稼働情報や電力データなど工場の多様な設備データを一括収集することができ、収集されたデータの可視化に加え、数多くの汎用分析アプリケーションと連携することも可能です。
<エネルギー利用製品>
・CO2回収システム
CO2回収システムは、小型・高効率でCO2を回収できる装置です。工業炉やオフィスから排出される低濃度CO2も回収し、「必要な場所で、いつでもCO2回収」を実現します。
また、回収したCO2からメタンを合成・再利用する「CO2循環システム」も展示します。
CO2回収システム
・SOEC (Solid Oxide Electrolysis Cell)
SOECは、高温の水蒸気をセラミック製の電極で電気分解して、水素を作る装置です。水は高温で電気分解するほど必要な電力が少なくなるため、低温で電気分解する場合と比較し、消費電力を約15%低減するなど、自動車部品製造で培った量産技術やセラミック製品での知見をベースにした省電力設計装置の実現を目指しています。また、水素使用量に合わせて必要な台数を接続して使用する設計や、高圧ガス法に該当しない設計により水素を利用する建物・設備に隣接した設置が可能など、省スペース化を実現します。
SOEC (Solid Oxide Electrolysis Cell)
・SOFC (Solid Oxide Fuel Cell)
SOFCは、都市ガスから取り出した水素を燃料として発電を行う装置です。当社独自の燃料リサイクル技術で高効率な発電を実現し、電力会社が供給する電力を使用する際と比べ、約30%のCO2排出量削減と光熱費低減に貢献します。また、停電が発生した際でも、燃料ガスの供給が継続していれば発電継続が可能なため、自社工場のレジリエンス強化だけでなく、電力のある避難所として地域社会へ貢献ができます。
SOFC (Solid Oxide Fuel Cell)
*1 ロボットの先端に取り付けられたツールの作業速度
■グリーンファクトリーEXPO特設ページ
https://www.fiweek.jp/tokyo/ja-jp/about/gfe.html
■製品情報
DX-CELL
https://fa.denso.com/solutions/process/dseries/d-cell/
COBOTTA PRO
https://www.denso-wave.com/ja/robot/ex/cobottapro.html
IoT Data Share
https://www.denso-wave.com/ja/system/iot/product/share.html
■デンソーの環境への取り組み
世界中の製造業をカーボンニュートラルに。 そんな未来を目指す 「CO2循環プラント」開発
https://www.denso.com/jp/ja/driven-base/project/co2plant/?from_agc=dn&utm_source=newsroom&utm_medium=other&utm_content=_txt_all_2301&utm_campaign=dn_owned.newsroom.other.link2.broad._txt_all_2301
水素社会の未来を見据えデンソーが挑む、水電解装置「SOEC」開発
https://www.denso.com/jp/ja/driven-base/tech-design/soec/
クリーンなエネルギー社会実現を目指す、デンソーの燃料電池「SOFC」開発
https://www.denso.com/jp/ja/driven-base/tech-design/sofc/
■2/20(月)開催予定 水素をテーマにしたDENSOウェビナーイベントのご案内
https://denso-21525946.hs-sites.com/lp/techlinks17