デンソー、セラミック製品の一部事業譲渡に関する検討を開始
株式会社デンソー(本社:愛知県刈谷市、社長:林 新之助、以下、デンソー)は、内燃機関製品におけるセラミック製品の一部事業譲渡について、日本特殊陶業株式会社(本社:愛知県名古屋市、社長:川合 尊、以下、日本特殊陶業)と検討を開始することを2023年7月10日開催の取締役会において決議し、両社で基本合意しました。
カーボンニュートラル社会の実現に向けて、現在、自動車業界では、電動車の開発・普及を加速させるとともに、地域・国ごとのエネルギー事情や使用燃料の違いを踏まえ内燃機関の更なる進化にも取り組んでいます。こうした中、自動車部品業界では、拡大する電動車向け製品の開発に取り組むとともに、縮小が見込まれる内燃機関製品については事業統合なども進めながら業界全体の競争力を維持することで、世界中のお客様のニーズや期待に応えつつ、カーボンニュートラル社会の実現に貢献していくことが求められています。
こうした背景の下、デンソーは内燃機関向けセラミック製品のうち、スパークプラグならびに排気センサー(O2センサー・空燃比(A/F)センサー)について、日本特殊陶業へ事業譲渡の検討を開始する旨の基本合意書を締結しました。
デンソーは、世界有数のセラミック技術力を持つ日本特殊陶業へ、内燃機関のコア製品の一つである同製品を譲渡することにより、両社が持つ技術・モノづくりを融合させ、内燃機関の製品力向上を目指します。また、電動化の本格普及に備え、電動化製品の開発を加速させるとともに、電動化によって重要性が増す車両全体のエネルギーマネジメントシステムの開発にも取り組んでいきます。
こうした取り組みにより、内燃機関車や電動車など自動車市場全体で、消費者にとって性能面においても価格面においても魅力ある製品ラインナップを揃えることができるとともに、カーボンニュートラル社会の実現の早期化に貢献できるものと考えています。
<基本合意の内容>
デンソーの内燃機関製品のうち、スパークプラグならびに排気センサー(O2センサー・空燃比(A/F)センサー)の国内外含めた開発・製造・販売機能について、日本特殊陶業への事業譲渡に向けた検討を開始します。
今後両社は本合意に基づき、事業譲渡契約の締結に向け、協議を進めていきます。なお、本事業譲渡は、各国・地域の競争法当局の承認取得等を条件とします。