デンソー、電動車の性能向上実現に向け、ネクストコアテクノロジーズへ出資
~鉄基アモルファス系合金を活用したモーターコアの量産確立を目指す~
株式会社デンソー(本社:愛知県刈谷市、社長:林 新之助、以下、デンソー)は、ネクストコアテクノロジーズ株式会社 (本社:京都府宇治市、社長:山本 勇輝、以下、NCT)に対し、次世代のモータージェネレーター(以下、MG )*1の競争力強化の鍵となる鉄基アモルファス系合金*2を活用したモーターコア*3分野における共同開発を目的として、このたび出資を行いましたのでお知らせします。
自動車業界では、カーボンニュートラルの実現に向け、BEV*4やPHEV*5、HEV*6などの電動車の普及が中長期的に拡大すると見込まれており、電動車の電力効率向上に対する市場ニーズは一層高まっています。こうした中、電動車の航続距離や走行性能の向上において重要な役割を担うMGにも、これまで以上の高効率化が求められています。
こうした市場ニーズに応えるためには、MGの電力損失を抑制することが重要です。中でも、モーターコアで発生する鉄損*7を大幅に低減できる鉄基アモルファス系合金は、高効率モーターの実現に向けた材料として期待されています。
このような背景のもと、デンソーは、次世代材料として注目される鉄基アモルファス系合金を活用し、MGのさらなる製品競争力の強化を早期に実現するため、同合金の材料・加工技術に強みを持つNCTへの出資を実施しました。
今回の出資を通じて共同開発を加速させ、NCTが有する同合金を用いたモーターコアに関する材料・加工技術と、デンソーがこれまで培ってきたMGの製品開発に関する知見を融合し、高効率な次世代MG向けモーターコアの量産確立を目指します。これにより、次世代MGのさらなる高性能化を実現し、電動車の航続距離延伸や走行性能向上に貢献していきます。
今後もデンソーは、競争力あるパートナーとの積極的な連携を通じて、多様な市場ニーズに応える価値ある製品を創出し、モビリティ社会の発展とカーボンニュートラルの実現に貢献してまいります。
*1モータージェネレーター(MG):BEV,PHEV,HEVに搭載され、始動や走行時の主動力であるとともに、減速時には発電を行う、電動車の中核を担うモーター
*2鉄基アモルファス系合金:金属でありながら、原子配列が規則正しく並んだ結晶構造を持たない「非晶質(アモルファス)」状態の材料で、鉄損(電力損失)を大幅に低減できるという特長がある。一方で、硬く脆いという特性を持ち、加工や量産が難しいという課題がある
*3モーターコア:モーター内部で磁束を通すための鉄心(積層鋼板)で、薄い電磁鋼鈑を多数積み重ねて作られる部品。モーターの性能・効率・発熱に大きく影響する
*4 BEV:ガソリンを使わず電気のみを使って走る電気自動車のこと
*5 PHEV:近距離移動ではBEVと同様にガソリンを使わず、電気のみで走行することができるプラグインハイブリッド車のこと
*6 HEV:エンジンとモーターを組み合わせて駆動するハイブリッド車のこと
*7鉄損:モーターなどで鉄心(コア)部分に生じるエネルギー損失のこと

