デンソー、オラクルとサプライチェーン基幹システム刷新に向けた戦略的パートナーシップを構築
株式会社デンソー(本社:愛知県刈谷市、社長:林 新之助、以下、デンソー)は、オラクルコーポレーション (以下、オラクル)と、サプライチェーン領域*1の基幹システム刷新に向けた戦略的パートナーシップを構築し、今月より協業を開始します。デンソーは、本パートナーシップのもと、統合クラウド・アプリケーション「Oracle Fusion Cloud Applications」を基盤として、最新AI技術などを活用した新たな基幹システムをグローバルに導入します。これにより、自動車部品業界のサプライチェーン領域における、先進的なデジタル基盤の構築を目指します。
現在、自動車業界は、車両システムの高度化や機能の多様化に加え、地政学的リスクの高まりなどを背景に、生産管理、物流、調達といったモノづくりを支えるサプライチェーン業務が一段と複雑化しています。こうした変化に適切かつ迅速に対応するには、従来の属人的な運用から脱却し、デジタル技術を活用した業務プロセスの変革がますます重要となっています。
デンソーとオラクルはこれまで、経理、間接材調達、人事領域において、クラウド技術を基盤とした業務プロセスの刷新を共に推進してきました。今回の戦略的パートナーシップでは、両社がこれまで培ってきた知見を土台に、協業範囲をサプライチェーン領域へと拡大します。
本パートナーシップのもと、デンソーは、「Oracle Fusion Cloud Applications」を基盤として、デンソーの豊富な自動車部品製造ノウハウと、オラクルの最新クラウドアプリケーションおよびAI技術を組み合わせ、サプライチェーン領域の基幹システムをグローバルに刷新します。
また、本取り組みでは、デンソーはオラクルとAIセンター・オブ・エクセレンス(AI Center of Excellence)*2を設置し、AI活用に関する知見の蓄積と、先進的なAIエージェントの徹底した活用を目指します。
本基幹システムは、2年後の海外拠点でのパイロット導入を経て、順次グローバルに展開される予定です。自動車部品業界において先進的な取り組みとなる、AI活用を前提としたサプライチェーン基幹システムの導入を通じて、業務の効率化や高度化を進めるとともに、変化に強く、強靭かつ持続可能なサプライチェーンの構築を目指します。
<本取り組みにより目指す主な業務変革>
・業務プロセスの高度化
グローバルに分散する計画・調達・生産・納入から経理までのデータをクラウドシステム上で一元管理し、サプライチェーン全体をリアルタイムに可視化。そのデータ基盤に基づき、AIが業務の自動化や推奨アクションの提示を行うことで、定型業務を大幅に削減し、より付加価値の高い戦略業務へ注力できる環境を実現。
・経営判断の迅速化
同じデータ基盤を活用し、AIが必要な情報の収集・分析や複数の数値データに基づくシミュレーションを実行することで、従来は人手を介して特定していた調達・供給リスクなどを早期に把握。グローバル最適の視点で、環境変化に即応した生産・調達・供給の各戦略を、迅速に立案できる体制を構築。
<各社コメント>
株式会社デンソー CTO(Chief Technology Officer)、CDO(Chief Digital Officer)、研究開発センター長、生産革新センター長
武内 裕嗣
近年、サプライチェーン業務の複雑化が進む中、AIなどの先進テクノロジーと、統合データに基づく分析・予測基盤は、もはや選択肢ではなく前提条件です。本取り組みは、単なる業務効率化ではなく、グローバルで意思決定の質とスピードを変えるための基幹システム刷新です。「Oracle Fusion Applications」により、データの精度と鮮度を徹底的に高め、AIを実務に組み込むことで、変化に強いサプライチェーンを実装していきます。
オラクルコーポレーション アプリケーション開発担当エグゼクティブ・バイスプレジデント
スティーブ・ミランダ(Steve Miranda)
デンソーの継続的な成長に加え、サプライチェーン業務のスピードと複雑性が増す中で、AIを中核に据えた統合的な新たなアプローチが求められていました。デンソーは、「Oracle Fusion Applications」により、エンドツーエンドのワークフローを自動化し、サプライチェーンのパフォーマンスを高め、効率的なグローバル成長を推進する、AIを搭載した成果重視のシステムを導入できます。
今後もデンソーは、パートナー企業との共創を積極的に推進し、モノづくりの競争力強化と社会課題の解決を通じて、持続可能なモビリティ社会の実現に取り組んでまいります。
*1サプライチェーン領域:ここではモノづくりに関わる調達、物流、生産、納入などの業務を指す
*2AIセンター・オブ・エクセレンス(AI Center of Excellence):本基幹システム刷新の取り組み全体で、AIを効果的・継続的に活用するために、知見・ノウハウ集約や共有、標準化・ガバナンス確立、専門家として各部門からの相談受付などを担う中核組織

