2023年度 ハイライト&ローライト
(2023年4月~2024年3月)
【2023年5月】
【Highlights:環境】
イリオモテヤマネコの交通事故削減を目指す 「西表島yuriCargo(ゆりかご)プロジェクト」を開始
環境省西表自然保護官事務所と協働で、デンソーの提供する「yuriCargo」と呼ばれるスマートフォンで運転をスコアリングし安全運転意識を高めるアプリを活用し、西表島を運転するドライバーの安全運転意識を高め、制限速度順守を心掛けることで、絶滅のおそれのあるイリオモテヤマネコの交通死亡事故ゼロを目指すプロジェクトを推進しています。
* 期間:2023年5月17日から2024年3月31日まで
【Highlights:環境】
高効率なSOFCを活用した工場におけるエネルギーマネジメントシステムの実証を開始
工場から排出されるCO2ゼロを目指し、西尾製作所において、工場におけるエネルギーマネジメントシステムの実証実験 ※1 を開始。今回実証する工場のエネルギーマネジメントシステムは、デンソーが開発したSOFC(Solid Oxide Fuel Cell / 固体酸化物形燃料電池)を中心に、電気を工場に送電する蓄電池およびV2G(Vehicle-to-Grid / 電気自動車を「蓄電池」として活用し、電力会社の電力系統に接続し相互に利用する技術)ならびに太陽光発電パネルで構成。SOFCは水素を燃料として発電する装置で、太陽光発電と比べて天候に左右されることなく、安定的に発電することが可能です。当社が開発したSOFCは、自動車用部品で培った熱マネジメント技術やエジェクターの燃料リサイクル技術 ※2 が導入されたもので、世界最高レベルの発電効率65%を目指して開発しています。
※1 当社は国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)から「水素社会構築技術開発事業」について助成を受けています。
※2 利用できなかった燃料を、高温部内でも作動可能なエジェクターを用いて効率的にリサイクルする技術。
【6月】
【Highlights:環境】
デンソーとサントリーが協働し 「ボトルtoボトル」水平リサイクルを開始
~自作の回収ステーションと特例子会社による分別徹底で、資源の循環を促進~
サントリー食品インターナショナル株式会社と協働し、本社を対象に、社内で回収した使用済みペットボトルを新たなペットボトルに生まれ変わらせる「ボトルtoボトル」水平リサイクル*1 を開始。回収したペットボトルをそのままリサイクル事業社へ受け渡すのではなく、分別・圧縮までを自社でしっかりと行った上で受け渡していることが特徴です。この活動を定着させ本社でのペットボトルのリサイクル率100%を目指すと共に*2 、国内すべての製作所に展開していく予定です。
*1 水平リサイクル:使用済み製品を原料として用いて、同一種類の製品につくりかえるリサイクルのこと
*2 本社での試行時(期間:22年12月~23年5月、回収ステーション設置1カ所)の回収率は約10%
【8月】
【Highlights:環境】
デンソー、温室効果ガス削減に向けてScope3を新たに目標設定し、SBT認定を取得
~サプライチェーン全体でCO2削減に取り組む~
温室効果ガス削減に向けて、Scope3について新たに目標設定し、Scope1 およびScope2の目標と合わせて、国際的イニシアティブ「SBTi(The Science Based Targets initiative)」によるSBT認定を取得しました。
これらの目標達成に向けて、CO2削減に向けた取り組みを加速させ、カーボンニュートラルな社会づくりに貢献していきます。
【9月】
【Highlights:環境】
中央労働災害防止協会会長賞を受賞
半世紀以上にわたり取り組んできた安全衛生活動が評価され、中央労働災害防止協会会長賞を受賞。
安全管理体制や仕組みづくりにおいては、労働安全衛生マネジメントシステム(OSHMS)*の考え方を早期に導入・運用しており、国際規格であるISO45001を国内5つの事業所と海外グループ32拠点が取得。今後も変化する職場環境において安心・安全な職場づくりに向け、デンソーグループ一丸となって「安全のデンソー」のさらなるレベルアップを目指していきます。
*OSHMS(Occupational Safety and Health Management System)は、ILO(国際労働機関)や厚生労働省より指針が出されている国際的な安全衛生管理の仕組み。事業者が労働者の協力の下に「計画(Plan)-実施(Do)-評価(Check)-改善(Act)」という一連の過程を定めて、継続的な安全衛生管理を自主的に進めることにより、労働災害の防止と労働者の健康増進、さらに進んで快適な職場環境を形成し、事業場の安全衛生水準の向上を図ることを目的としている。
【10月】
【Highlights:環境】
Lean AutomationⓇ スクールがグッドデザイン賞を受賞
2023年グッドデザイン賞において、Lean Automation *1スクールほか、3件を受賞。Lean Automationスクールは、デンソーとして初めて「一般向けの取り組み・活動」カテゴリーでの受賞。
今後も本活動を通じて、自らのノウハウを広めることで製造業におけるグローバル競争の激化や就業人口の減少、指導者不足といった課題の解決を支援し、日本の製造業の成長を後押ししていきます。
*1 デンソーが世界35の国と地域、130工場で培ってきた、自動車部品製造に求められる「ムダのない経営効率の高い自動化(Lean Automation)」のノウハウを社会に提供することで、日本の製造業の強い現場づくりに貢献したい、という思いから2020年10月にスタート。
【Highlights:環境】
デンソー、冷却効果と環境負荷低減を両立するトラック用停車時クーラー「Everycool」を発売
~ドライバーと環境にやさしい物流業界の実現に貢献~
トラックのエンジン停止時に使用する停車時クーラー「Everycool(エブリクール)」を開発。「Everycool」は、トラックのエンジン停止時に使用できる冷房装置で、特に夏の暑い時季における「ドライバーの労働環境改善」と、燃料の消費低減による「環境負荷低減と効率的なエネルギー利用」の両立を実現することで、物流業界が抱える課題の解決に貢献します。
【11月】
【Highlights:企業基盤】
第61回技能五輪全国大会および第43回全国アビリンピックで金賞等を獲得
技能五輪全国大会において、「機械組立て」「精密機器組立て」「曲げ板金」「工場電気設備」「移動式ロボット」の5職種での金賞5個を含む、13個のメダルを獲得。また全国障害者技能競技大会(アビリンピック)において、「電子機器組立て」「オフィスアシスタント」の2種目で金賞2個を獲得しました。
なお、第1回から第61回全国技能五輪全国大会までの銅賞以上の獲得数は延べ586個(内、金賞 157個)、デンソーが初参加した第27回から第43回全国アビリンピックまでの銅賞以上の獲得数は延べ35個(内、金賞18個)です。
【Highlights:企業基盤】
「PRIDE指標2023」において最高位のGoldを2年連続で受賞
一般社団法人work with Prideが策定する、日本の職場におけるLGBTQ+などの性的マイノリティへの取り組みの評価指標である「PRIDE指標2023」において、最高位の「Gold」を2年連続で受賞しました。
【12月】
【Highlights:環境】
「2023年度省エネ大賞」で省エネルギーセンター会長賞を受賞
2023年度省エネ大賞 省エネ事例部門において、「省エネと工場環境改善の両立を目指した 『WIN・WIN の省エネ活動』」の取り組みが「省エネルギーセンター会長賞」を受賞。今回の受賞事例は、これまで暑熱対策が困難だと思われていた焼成炉などの熱源を有する工場において、大規模な投資をともなわずに工場内環境を改善し、快適性を実現しながらも省エネを達成した点が高評価。省エネ大賞の受賞は2009年から14度連続で、省エネ事例部門での受賞は15度目です。
【2024年3月】
【Lowlights:企業基盤】
「車両用クレベリン」に関する景品表示法に基づく措置命令
株式会社デンソーと株式会社デンソーソリューションは3月13日付で、両社がカーディーラー等の販売店を通じて提供していた車両用クレベリン※の広告表示につきまして、消費者庁より不当景品類及び不当表示防止法(景品表示法)第7条第1項の規定に基づく措置命令を受けました。
今後、デンソーおよびグループ会社は取り扱う商品における再発防止のため、法令遵守の徹底と管理体制の一層の強化に努めてまいります。
※車両用クレベリンは、すでに取り扱いを終了しております。
【Highlights:環境】
パートナーシップ構築宣言で「テーマ特別賞(GX表彰)」を受賞
~サプライチェーン全体でのカーボンニュートラルを推進~
株式会社デンソー)は、3月25日に開催された経済産業省主催の「パートナーシップ構築シンポジウム」において、「パートナーシップ構築宣言」に取り組む企業の中から優良企業として選定され、中小企業庁長官賞「テーマ特別賞(GX表彰)」を受賞しました。
「パートナーシップ構築宣言」は、サプライチェーンにおいて発注者である事業者が、サプライチェーン全体の付加価値向上・共存共栄を目指すことを宣言するもので、2020年5月に導入され、同年9月にデンソーも宣言を公開しました。今回の受賞は、デンソーの調達部門が取引先さまと共に進めているグリーン化の取り組みが評価されたものです。
Scope3の目標達成に向けて、取引先さまのカーボンニュートラルへの取り組みを支援しており、省エネ事例の展示・工程見学など省エネに関するノウハウ提供や技術支援、再生可能エネルギーや低CO2材への変更など、各取引先さまの課題に適した支援を行っています。